中国渡航記

健康診断

健康診断

 

就業ビザ更新のための健康診断に行った。
近所のバス停で、福濱新村に行くバスを探す。
369番、337番などすぐに見つかるが福濱新村①に行く路線と福濱新村②に行く路線がある。

うーん、どっちだ?考えているうちに337番のバスが来た。とにかく乗る。降りたのは福濱新村②。見ると100mほど後方に福濱新村①がある。ここは幹線道路で多くの路線のバスが走っているため、停留所にバスが集中しないように分散させているのだ。

福濱新村②バス停の路線案内 ここは福濱新村②、後方が福濱新村①バス停
              左側に屋根があるのが福濱新村②バス停、
              後方にバスが停まっているところが福濱新村①バス停

深セン口岸医院




健康診断を行うのは、深セン口岸医院。海外人材サービス会社のLさんと朝8時半に待ち合わせだが、初めてのところで余裕を見過ぎて8時に着いてしまった。待ち合い椅子に腰かけたらすぐにメールが入る。Lさんがいま着いたとのこと。待ち合わせ時間より30分も早く来た中国人は初めてだ。10分も早く来る人はまずいないのだが。

8時に待ち合わせ、と言うと日本人は8時までに来ることを意味するが、中国人はだいたい8時というとらえ方のようで遅くなることが多い。
因みに中国の待ち合わせでの私の心構えは、「待たされても待たせるな」。

 

 

受診手続き

健康診断の受付

早速3階に上がり、受診・問診票に記入し終わると、Lさんが写真を持っているかと聞く。いるなら予め言っておいてよね、と思いながらもこういう時のために常時持ち歩いている写真を手渡す。さらにパスポートのコピー持っているかと。持ってるけど安売りはしないよ。そこでコピーできるみたいだし。

番号札の順番が来て窓口に行くと、写真はこれでは小さくてだめとのことで、自動証明写真機のところに行く。20元。ファーピャオ(発票=領収証のこと)が出ない。中国は何でもかでもファーピャオなのでこれがないと会社に請求できない。

案内嬢




白衣の上にかけている金色の房のついた紅いタスキには「案内」と書かれているが、このタスキはレストランなどで「歓迎光臨」とか書かれているタスキと同じ雰囲気、というかミス・ユニバースがかけているタスキみたいなので、なんか変な感じ。

 

受診費は、普通(診断書完まで6日)だと480元、急ぎ(同3日)だと690元というので、480元を支払所で払い、今度はファーピャオをもらって名前を確認し、いよいよ健康診断開始。

 

 

診断内容

超音波

お腹にジェルを塗るのは日本と同じだが、1分も見ずにすぐ終わり、べとべとのジェルを拭いてくれない。ペーパータオルを渡されるだけ。

目の検査

色神検査で数字を中国語で読んだあとは、視力検査。Eの字の開いている方を言うあれだ。視力検査表は前方にあるのに後ろを向けと言う。何かと思ったら後ろに鏡があり、鏡に映った視力検査表を読むのだ。これで距離を稼ぐわけだ。中国はホテルの部屋や駅など無駄に広い空間が多い割にはここはケチっている。因みに鏡に映ったのを右とか左と言うのは誤解の元なので指さしで示した。

心電図

日本だと相当何か所もクリップを挟まれるが、胸2か所くらいと足首2か所だけ。これも短く、1分もやらずに終わり。

胸部X線

Yシャツ着たまま。胸に定期入れが入っていたので自主的に出す。あごを載せるところの高さが高すぎる。でもそのまま。「息を吸って!」は何て言われるのかなと考えているうちに終わってしまった。肺を大きく膨らませずじまい。

採血

日本だと「手を強く握ってください」と言われるが、そのつもりで握ったら開かされた。所変われば。。2本取る。

採尿

日本のような採尿紙コップではなく、50ccくらいしか入らないようなプラカップ。あまり大きいよりこれくらいの方が捨てるのが楽かも。
採尿カップ置き場は30人分くらいが溜まっている。うっかりこぼしたりすると人の尿が混ざる恐れがある。

血圧・身長・体重

身長・体重は台に乗るだけで頭をおさえるところが降りてこなかったので何か非接触の方法で測定している。ポケットの中身を出す暇もなかったのでだいぶ体重は重かったのでは。




途中で眼鏡がないことに気が付いた。受診費を支払ったところで領収証を確認したときまではあったのでその後のどこかで置き忘れ。目の検査の部屋をLさんに聞いてもらったがなく、結局最初の超音波のところに置き忘れていた。見つかってよかった。。

検査自体は1時間もかからなかったので早く終わってよかったが、この健康診断は健康診断書を作るのだけが目的と思われる。要は、決められた検査をやって結果のデータがありさえすればOK。ほんとうに病気を見つけるつもりだとこのように短時間でテキトウな検査では駄目なのではないか。医者の問診もなかった。

バス(公交)

バス(公交)

帰りもバスに乗る。バスは公交(ゴンジャオ)と呼ばれている。
深センのバスは深セン宝安空港と地下鉄最寄り駅間のバスしか乗ったことがなく、そのバスは乗り口にICカード乗車券「深セン通」をタッチする、日本や香港と同じ方式だったのだが、この路線は乗り口になくきょろきょろしていると、座っていればいいと運転手さんに言われたので、座席に座る。

そのうち女性乗務員がハンディターミナルを持って廻ってくる。先端が読み取り部らしいので、ピッというところを探してカードを動かしていたら、「動かさないで!こっちで動かすから」とおこられてしまった。ごめんね、知らなかったので。この乗務員、揺れる車内でジーパンのがっしりした足腰を踏ん張って、新しく乗ってきた客のカードにタッチしていく。

と、突然「なんとか橋~」と大声でアナウンス(といっても肉声)し、ひとりのおばさんに向かって、降りないの?降りるのか降りないのかどっちなの?と怒鳴っている。多分乗ってきたときにそのあたりで降りるというやりとりがあったものと推測。結局降りず、次の停留所に着く前にまた乗務員がそのおばさんの前に仁王立ちになって、次で降りるのか降りないのかどっちだと聞いてるの!次で降りて地下鉄に乗って三つ目よ、というようなことを大声で教えている。素晴らしいプロ意識で親切とは思うが、はたから見ても、言われた本人から見ても怒られている感じではあろう。結局このおばさんは次で降ろされたのであった。

これがアイスコーヒー?

このあと所用で広州に行き、広州東駅地下街のタイ料理レストランでイエローカレーセットを食べたのだが、セットの飲み物にアイスコーヒーを頼んだのにホットコーヒーが出てきてしまった。

タイカレーのセット

ウエイトレスに言うと、これは凍珈琲(ドン・カフェ=アイスコーヒーのこと)で、伝票にもそう打たれているという。触ってみさせてようやく納得してひいてゆく。しばらくして戻ってくると、凍珈琲は氷が入るだけだがいいか?と聞くので、それが何が問題なのか、氷は飲料水で作ってないけどいいか?という意味かなどと考えたが、とにかくいいよ、と答えると持ってきたのはこれ。

これがアイスコーヒー?

なんと、さっき持ってきたホットコーヒーのカップにそのまま氷を入れただけだったのだ。うーーむ、何と言うことを!氷は全部溶けてしまったが、一応冷たくなっているので、それ以上氷を追加でもらっても水っぽくなるだろうと思い、そのまま最後まで飲んだのであった。

(2015/3/15)

a:482 t:1 y:0