中国渡航記

切符売場が見つからない

切符売場が見つからない

広州-深セン間の高速鉄道(常平駅にて)

ある日の午後、会社を出て地下鉄に乗り羅湖駅に向かう。高速鉄道の深セン駅から東莞市の常平駅に行くためだ。実はこれに乗るのは3回目だが、今日は一人。

1回目は私より少し早く深センに来た日本人と一緒で、彼も不慣れのためぐるぐる探し回ってようやく切符を買ったため結局どこで買ったのか不明な状態。
2回目は中国人社員と一緒に来たため、すぐに切符を買えたが、駅の案内とは違うところを通った感じ。
で、これは3回目だが回数の割には経験が蓄積されていない。

地下鉄1号線終点の羅湖で降り、地下鉄の改札を出て広深線(和諧号)D出口の表示に従い進む。高速鉄道の広州-深セン線だ。
エレベータを2回ほど乗り継ぎ、駅の2階らしいところに出る。これ、どうも1回目に迷ったところの雰囲気で、すんなり行った2回目とは違う場所。
広深線の自動切符売場はすぐに見つかるが、高速鉄道の自動切符販売機は身分証明書を読み込ませないと買えないので、外国人は窓口で買うしかないのだが、それが見つからない。

もっと先だったような気がして300mくらい歩くが、見つからないためもう一度スタート地点まで戻ってやり直そうと思い地下鉄の改札まで戻る。きっと何か大事な表示を見落としたか、2回目に来たときのヒントが見つかるかもしれないと。
2回目のときは上に上がらずにそのまま地下道を進んだ気がしたので、試しに少し進むが全然違う様子。因みに後で聞いてみると、2回目は地下に切符売場があったのだが、その後閉鎖されたとのこと。

もう一度案内表示を注意しながら上がるが結局一度目と同じところに出る。
外から見るとガラスの向こうに切符売場のような窓口が見えるので、自動切符売場の脇からそこに抜けられるのかと思って再度自動切符売場に行くがやはりない。
そこで自動切符売場のそばにいた駅員に聞くと、あっちだ、中だ、という。あっちってどこ?と聞くと中に入れと言う。
セキュリティチェック(荷物のX線安全検査)の列があり、それは知っていたのだが、切符を買ってから受けるものだと思い込んでいたのだ。実際常平駅では切符を買ってからだ。

それで、荷物検査のところを通り抜けたら切符販売窓口があった。
この時は居留申請中でパスポートは公安局に預けてあったので、パスポートの受取証である「回執」というA4版の書類(顔写真やパスポート番号、深セン公安局の赤い判などがある)を出して切符を買う。

高速鉄道の切符

だいたい、買った時刻から20-30分後の列車になることが多いが、今日は午後の混んでいる時間のせいか、30分後くらい。指定席。

改札口を通って待合室に入り、出発時間を待つ。中国の鉄道は発車少し前にならないとホームへ入れてもらえない。待っている間に水をもらいに行く。贈水点というところで切符を見せると切符にチェックを入れられ、積んである水を持っていくことができる。

水のプレゼント場所

この水はチベットのミネラルウォーターということで少ししゃれたボトルに入っている。どこがしゃれているかというと、表面の(標高)5100(m)チベットの水との印刷があり、水を透過して背面ラベルの内側に」印刷されている青い空、雪山、緑の草原が見えるのだ。

無料でもらえる水

広深線の高速鉄道CRHは、ドアが車両の中ほどにひとつだけあるタイプ。6号車なら、その乗り口でで待っていて、乗ったら座席番号に合わせて左右に分かれる。

中国の高速鉄道はたいてい少し遅れているが、17分遅れとか電光出発表示板に出ているので親切と言えば親切。雨が降り続くと遅れがちとなる。
まあ、無理に時間通りでスピード出すよりは、多少遅れても安全な方がよい。因みのこの区間では最高速度150Km/時台。

帰りに、常平駅の切符売場で身分証代わりの「回執」を出すと、これでは駄目だと言う。今日は売ってやるが次回はだめだ、というようなことを言うので、いったい深セン市公安局様ご発行の回執を何と心得る?そんなに言うなら深セン市公安局に電話してみろと言おうかと思ったが、結局そんなことを言う人はその後はいなかった。

別の日 常平駅で3分遅れ到着の表示

因みに行きは指定席だが、帰りは終点の深センまであと2駅のためか、切符には号車指定はあるものの無座と表示されている。自由席ということなのだろう。
(2014/5/25)

(訂正)高速鉄道として紹介したが、広深線は150Km/h台しか出さないので正式には高速鉄道と言わない。列車番号が高速鉄道はGxxxx(GはGaotie=高鉄の頭文字)、そうでないものはDxxxx(DはDongchezu=動車組の頭文字)。
(2014/12/27)

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