御朱印集め(47) 河口浅間神社
富士山周辺には多くの浅間神社があるが、こちらは河口湖の北側、山梨県南都留郡富士河口湖町河口1に鎮座する、河口浅間神社(かわぐちあさまじんじゃ)である。標柱や神社案内には、「浅間神社」となっているので、こちらが正式名称なのだろうか。
御由緒
上写真の神社案内のとおりだが、わからないところを調べてみた。まず、人皇というのは、神代と神武天皇以降を区別して言う語(広辞苑による)で、神武天皇以降の天皇ということだ。神武天皇以前の神々で天皇と呼ばれる神は聞いたことがないが、御祭神が神様の木花咲耶姫命なので、敢えて区別したのかもしれない。
それで第五十六代清和天皇の御代、貞観六年、西暦864年に、富士山大噴火があり、鎮火の神・浅間明神を奉斎し、富士鎮火祭を行ったのが、この神社が創られた由緒である。鎮火の神、というと、御朱印集め(47)の愛宕神社では防火のために火の神である火之迦具土命(ほのかぐつちのみこと)を祭っているが、ここでは浅間明神である。浅間明神はよく存じ上げないが、おそらく富士山の神様、もしくは富士山ご自身が浅間明神ということなのだろうか。富士山ご自身なら荒ぶれば噴火の神、和らげば鎮火の神になるのかもしれないと想像を巡らす。
御祭神
木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
木花咲耶姫命は、天孫降臨された邇邇芸命(ににぎのみこと)と結婚された神で、その父神は、山の神である大山津見神なので、なるほどと思う。
境内
鳥居
杉並木
胴回りが素晴らしく立派な杉の大木が立ち並ぶ。
拝殿
拝殿をとおして本殿が拝める。
本殿
右側が本殿。左側は拝殿。
七本杉
山神社
主祭神・木花咲耶姫命の父神・大山津見神をお祭りしているのだろうか。因みに大山津見神は、伊耶那岐神(いざなぎのかみ)と伊耶那美神(いざなみのかみ)から生まれている。あるいは、富士山そのものをお祭りしているのかもしれない。
出雲社
こちらも御祭神は記されていないが、伊耶那岐神(いざなぎのかみ)の禊から成った須佐之男命(すさのおのみこと)が出雲に降りているので、出雲系の神様をお祭りしているのだろう。なお、須佐之男命の姫君の櫛名田比売(くしなだひめ)の祖父神が大山津見神であり、須佐之男命のもう一人の姫君の神大市比売(かみおおいちひめ)の父神も大山津見神である。
諏訪社
須佐之男命の六代孫が大国主神(おおくにぬしのかみ)で、その子である建御名方神(たけみなかたのかみ)が祭られているのが諏訪神社の系統である。
ということで、境内には、互いに繋がりのある神々が祭られていた。
この神社は5月のGW中に河口湖を訪れた際に、時間があれば参拝しようと思っていたのだが、素晴らしいところだった。参道の杉並木が神域の気をもたらし、奥に見える拝殿も歴史を感じさせる風格のあるものだった。新型コロナ禍もようやく終息しようという時期で、観光客も増え、特に外国人観光客はマスクもせず、私たちもそれにならってマスクを外して快適な気分を味わうことができた。
御朱印
以上
(2023/5/8)