深センの交差点
深センの大通りの交差点を横断するときに、信号がどういう順序で変わるのか複雑怪奇でなかなか理解できなかったが、じっくり観察した結果明確になったので報告する。
観察は福強路(東西方向)と益田路(南北方向)の交差点で実施したが、図は車線数を減らすなど簡略化してある。なお、交差点の形状等の条件により、同様の変わり方をするわけではないので信号を渡るときは自己責任でお願いしたい。
この例では、東西方向の大通りの方が南北方向の大通りより車線数が多く幅が広い。よって、南北方向に歩行者が横断する際には、真ん中に島があり、渡り切れなければここで待つことが可能である。
クルマ用信号の基本的な変わり方
1.上図は南→北方向へのクルマ用信号が青のときの流れである。実際には直進矢印信号が青、左折矢印信号が青、になっている。右折は常時可なので信号はない。(図ではクルマ用信号は省略。)
青から赤に変わる際には、青矢印が点滅になったあと、真ん中の黄矢印(写真には写っていない)が短く点灯したあと赤矢印が点灯する。
このとき、東西方向だけでなく、北→南方向へのクルマ用信号は赤になっており、北→南方向へは右折を除いて進行できない。この点が、日本の信号との大きな違いである。
8の字型の数字表示器が3桁+3桁あり、これは残り時間表示用と思われるがこの交差点では運用されていなかった。
2.西→東方向へのクルマ用信号が青になる。直進と左折が青、右折は常時可。
3.北→南方向へのクルマ用信号が青になる。直進と左折が青、右折は常時可。
4.東→西方向へのクルマ用信号が青になる。直進と左折が青、右折は常時可。
このように4方向からのクルマが1方向ずつ順番に進行可能となるので、日本でよくある、直進車と右折車の衝突事故は基本的に起こらない仕組みである。
(バイクの逆走車を、観察している間にも見かけたが^^;)
歩行者の横断の仕方
上図の状態では、歩行者はB-F間、F-D間でそれぞれの信号が青になり横断できる。
また、C-E間も信号が青になり横断可能だが、A-E間は信号が赤になっており横断できない。
A-B間、C-D間は赤のため横断できない。
A-E間が横断できるようになるのは、クルマが北→南方向に進行している上記3のタイミングである。
A-B間が横断できるのは、クルマが東→西方向に進行している上記4のタイミング。
C-D間が横断できるのは、クルマが西→東方向に進行している上記2のタイミング。
なお、交差点の4つの角にある三角形の小島へ渡るところには信号がないため、右折車が来ていないことを十分確認する必要がある。
平面交差でない交差点
都心部では車道は平面交差だが、歩行者の横断は地下通路ということも多い。
車道が立体交差の場合、歩行者はどこを通ればよいのかわかりにくいことが多い。陸橋の下のうす暗い通路で反対側に出たり、かなり離れたところにある(屋根付き)歩道橋を渡ったりする。まっすぐに行けないのでかなりロスがある。
また、地下通路と横断歩道が併用されているところでは、横断歩道が交差点より100m以上離れたところにあることも多く、かなりの迂回になり不便だが、これは大型車両の右折時歩行者巻き込み事故(日本では左折時)を防ぐのには役立っていると考えられる。
(2014/11/16)
この記事を書いたあと、金田路と福華路の交差点で観察していたら、上記とはずいぶん違っていた。
クルマ用信号の変わり方は、上記のように右回りに変わるのではなく、南→北、北→南、東→西、西→東のように、縦縦横横で変わり、かつ東西方向が同時に直進している期間もあり、左折者と直進車が交錯するようなシーンもあった。また歩行者用の三角形の小島はないため、歩行車用の信号の変わり方も上記とは違うようだった。
また信号機も上記のように→ではなく、ただの丸型3連で、同じ赤でも左端のが左折停止用、右端のが直進停止用、隣のもう一つの丸型3連の左端が左折進行用、右端が直進進行用という形で、なかなかわかりにくいものであった。
a:497 t:1 y:0