靴修理
私は歩くのが好きなので靴底の減りが早い。
特にかかとが斜めにすり減ってしまうため後ろからみると見栄えが悪い。このため日本でもミスターミニットのような靴修理屋さんを時々利用してかかとの補修を行っていた。
中国でもそろそろ補修をした方がよい時期になってきたので、修理をしてもらった。日系スーパーのイオンのある地下の隣接テナントでミスターミニット風の修理屋さんがあったが、ここは高そうな雰囲気。そこで、うちの近所の露地に、靴修理屋さん、洋服修理屋さんなどが店開きしているのでそのうちの1軒でやってもらうことにし、レジ袋に通勤用の黒靴と普段用の茶靴を各一足いれてそこに向かった。
こんな感じの庶民的なところ。休日の午前中なので人通りもまばら。
住めば都というが、私はこういうところが好きである。
ちょうどこの写真を撮ったあたりまで近づくとおっさんが手招きをする。
私はまだ靴を修理するともなんとも言っていないし、レジ袋は白色不透明なので中身は見えないはずだ。それとも靴修理屋の嗅覚は50m先の靴の存在を嗅ぎ付けるのだろうか。
なにかを売り込もうとしているのかと思いながらもそばまで近づくと迷わず袋を指さして出して見せろ、と言う。
流石プロだ。レジ袋の外観だけで靴の存在を見分けたものと見られる。
店頭の様子(修理し終わった靴を受け取ったあとで撮らせてもらったもの)。
まずは黒靴から。
斜めに減ったところをかさ上げする半月型の補修ゴムも目に入ったが、この方法はこれまでの経験からゴムが剥がれやすいため、かかと全体を切り取ってその分新しいかかとを取り付けてくれるように依頼。これがたしか25元×2で50元(約950円)。日本だと2,500円か3,000円くらい。
さらに、履き脱ぎするときにこすれる靴の後ろの内側の部分が破れていたのでそこの修理もできるか聞くと、スポンジを足してきれいにしてくれるというのでこれも依頼。10元×2。靴磨きも頼みこれは5元。
実は中国に来てから乾拭き程度でまともに靴を磨いていなかったので先日靴クリームを買いにスーパーに行ったのだが、ここにはないので靴を買ったところで聞けと言われて、靴売り場に行ったが置いてなく、そうか、中国の人は自分で靴を磨かないのかもと一人合点し、ついでに靴修理屋を見るとここの靴クリームは1チューブ50元もして高価なので、外で磨いてもらった方が安くてきれいになるのだろうと思ったこともあったのだ。
茶靴の方は、そんなにかかとは減っていないので靴磨きだけ頼むつもりだったのだが、これも直した方がいいと言われ、こっちは半月型のゴムを貼り付けるだけにして10元×2(約380円)。日本だと1,000円か1,500円くらい。靴磨きは同じく5元で2足合計100元(約1,900円)。
深センの物価は、中国買物編で述べているとおり、全体的には日本より割高の印象だが、このような人間の手間賃は、床屋の項でも述べたように日本よりずっと安い。
1時間でできるというので、2時間ほどして取りにいくときれいに直っていたので、満足して店先の写真を撮らせてもらった(上の写真)。
縫い目が見える手仕事風の仕上がりがうれしい。
こういうのまで直してくれると物は大事に使おう、という気持ちが高まる。
(2015/5/2)
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