中国渡航記

10時間遅れの国内線

10時間遅れの国内線

上海方面への出張の帰途、深セン行きの飛行機が10時間も遅れ、翌朝5時45分にようやく帰宅。

搭乗予定便は、2014/7/12(土)中国南方航空CZ3562便 上海虹橋(ホンチャオ)空港16:20発、深セン空港18:30着。

空港到着15時頃。この時すでに延誤(遅延)/Delayed の表示が出ている。
天気もふつうなので多少の遅れはいつものことなので、気にせずチェックイン。チケットの表示は15:40搭乗開始。

搭乗開始時刻を1時間半ほど過ぎても何の案内もなし。
外を見ると雨になっている。
60番搭乗口の出発時刻表示板の出発時刻は元のままで、遅れ表示が出ているだけ。

搭乗口の表示板

案内がぼつぼつ流れだし、「XX行きのYYYYYYY便は天候の影響により定時出発ができません。新しい出発時間は後ほどご案内します。」という内容でその後新しい出発時間は決して案内されることはなく、同内容のアナウンスが繰り返されるだけ。

最初、深センの隣の広州行きがひどく遅れており、また深セン行のひとつ前の便も遅れていたので、深セン方面の雨の影響か、でも深センの大雨は別に毎日あるし珍しいことではないよな、まあしばらくすれば飛ぶだろう、と思っていたのだが、どうも虹橋空港の飛行機が全面的にストップしている模様。そんなに風雨が吹き荒れるという状況ではなく、ただ大雨が降っているだけの様子なのだが。

そのうち弁当が配られ、中華弁当のにおいが立ち込め始める。遅れがひどい広州行きだけかと思い、においが苦しいので最初遠くの席に避難していたが、もう全部が対象のようであまり美味しくなさそうだが、長期戦になると困るのでもらって半分だけ食べる。東方航空のチケットを持った人が弁当をもらいに来て、ここは南方航空だと、追っ払われるシーンも。
また、ときどき搭乗口のカウンターで食ってかかる人がいて係りの男性が応酬、というのが散発的に繰り返される。

応酬する係員とカウンターの上の弁当と箸

乗るべき飛行機はいないので、私もいま飛行機はどこにいるのですか?空中ですか?深セン空港ですか?それともまだ深セン空港にも着いてないのですか?などと聞いてみたかったが、殺気立っているのでちょっと収まってから出発見込みを聞きにいったら、8時半というのであと1時間か、ならもうちょっとだ、と待っていたが、その後57番搭乗口に移動させられ、期待を持たせただけで9時過ぎても音沙汰なし。60番搭乗口の人が疲れたので新手の57番に代えただけではないのかと邪推ししたくもなる。

21:17でも変化なし

9時半頃にハンドマイクでがなり立てるような案内があり、みんなぞろぞろ歩き始める。かすれ声で割れたアナウンスなのでさっぱりわからないが、とりあえず群れから離れないようについて歩く。

安全検査(セキュリティーチェック)の横を抜けて外に出そうになるので、隣を歩いていた人に何か話しかけられたのを幸いに「これ、フライトがキャンセルになったということですか?」と聞くと、浦東(プードン)空港から出ることになったのでバスで移動だ、とのことで一安心。ホテルに泊まらされるのかと思った。

日本で言えば、都心の羽田空港からの出発予定が成田空港からの出発に変更になったようなもので、1時間はかかるので、トイレに行った方がよいが、行ってる間においてけぼりは最悪。こういう時は日本だったらトイレの配慮がありそうだが、そういう配慮は一切なし。なんとかトイレを済ませ脱落せずにバスに乗車。

20歳台の若い女性の隣が空いており、そこに座って出発。ほどなく私の左肩に倒れ込んで来て、最初は悪くないと思っていたが、がくっ、と倒れ込んでくると頭蓋骨の固い感じが伝わり、相当に重たかったが、若い女性の場合は押し返したりせずにもたせ掛けさせてあげる主義なので、半分くらいは肩を貸して浦東へ到着。

到着しても明確な誘導はなく、ずるずると南方航空の案内所へ。その後、南方航空のチェックインカウンターに行くように言われ、列に並び、これは前から3番目で新しいチケットを渡される。便名にAが付加されてCZ3562Aとなっていたが、その後電光掲示板の表示はAなしのままだった。搭乗時間は22:20でこのときすでに22:40くらいだったので過去の時間になっている。
明日の22:20だろうと冗談をいう人もいた。

ようやく登場口へ。浦東空港C221ゲート。出発時間は22:00になっている。

深セン行出発時間は22:00

浦東に着いたら深セン行の飛行機が待っていてすぐに乗れることを期待していたが、そのうち遅れ表示が追加され、結局ここでも2時間近く待たされ、日付けが変わって0時50分くらいにようやく登場案内があり列に並ぶ。

登場案内でようやく列に並ぶ

バスゲートから誘導路を横切り駐機場へ。深夜にもかかわらず、多くの飛行機が誘導路を移動していた。

思いのほか大きな飛行機

自分達の飛行機は、隣から、「おお、こんなに大きな飛行機か」と声があがるくらいで、ボーイングB777かと思ったが、エンジンの形が違うので、乗ってからエアバスA330とわかった。1時半ごろようやく機内へ。

2列通路のワイドボディ機なのでゆったりといい感じ。遅れたお詫びに大きな飛行機にしてくれたかと思いきやそんなことはなく、満席だったのでもともと大きな飛行機だったのだ。座席配列は2-4-2。ここのところしょぼいナローボディ機ばかりに乗っていたので久しぶりに気持ちがよい。
JALのB777の座席配列は3-3-3だが、2-4-2配列の方が窓際が2人席なのでゆったり感がある。

A330はワイドボディで機内はゆったり

機長あいさつが「早上好!(ザオシャンハオ=おはようございます)」で始まったので一同失笑。2時半過ぎに離陸。およそ10時間遅れ。しばらく寝たら、すぐに機内食配布。こんな真夜中に食事出さなくてもよいのに。牛肉飯か牛肉麺で、麺を選んだが食欲なくちょっとだけでやめ。

4時半過ぎ、深セン宝安空港に無事着陸、さすがに遅れたことのお詫びあり。
前回、2時間遅れで1時半くらいに深センについたときは英語の挨拶のなかにひとことだけ入っていただけなのに比べるとまともであった。

タクシーに乗って5時45分帰宅。

しかし、中国国内線の運航管理はどうなっているんあろう。
結局今回の遅れも雨は降っていたけれどなんで全面ストップしていたのか最後まで不明。雨が降ると虹橋空港は水没して使えなくなるのか?

天気のせいにするだけで、何の説明もない乗客軽視、その後のリカバリー方法などまともに考えられていないのではないかと思わざるを得ない。
一度「中国の国内線ななぜ遅れるのか?」というテーマでなぜなぜ分析をやった方がよいのではないか。

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