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独検受験

独検受験

 昨日、ドイツ語技能検定試験を受験した。一番下の5級とその上の4級を午前と午後に続けて受験。受験者は大半が学生で、それより年長者がちらほら。私より上かもしれないと思える人はひとりだけだった。

独検試験会場の写真

試験結果

 5級は筆記試験も聞き取りもわかりやすかったが、単語力のなさで一点とりこぼした。Ja, ich bin müde. のmüdeは、私がこれまで勉強した本では疲れているという意味でしか出て来なかったので、ええ、眠いわよのドイツ語としては間違いと思い、他の知らない単語を使った選択肢を選んでしまったのだ

 4級は、筆記はやや難しかったものの二点間違えで済んだが、聞き取りが予想外に難しかった。独検対策本についてくるCDのドイツ語らしいかっちりとした話し方に慣れていたのに、冒頭、第1部の4通りの簡単な会話から最も自然なものを選ぶという問題からして、1回目の放送ではほぼ何を言ってるかわからないという状況に。録音した女性の声の強弱変化が大きく、弱いところが弱いだけでなく、へろへろへろっと気を抜いた感じで話すので、2回目でようやくおぼろげに想像がつき、最後にもう一度の3回目でなんとか正解を推定するはめになってしまった。第2部の少し長い会話を聞いて、その後の問題の空白に適切な一語(単語または数字)を記入する問題は4問中3問は何とか記入したものの1問は全く聞き取れず空白になってしまった。

 この会話の中で女性がRestaurant(レストラン)と言うところが、ホストホンと聞こえた。これは去年ドイツ語とともに勉強したフランス語の発音ではないのか。ドイツ語ネイティブの女性が試験問題の録音用に見つからず、ドイツ語も話せるフランス人?を代わりに使ったのではないかと思う。だから、きっちりした典型的なドイツ語の話し方ではなく、へろへろへろっとしたフランス語の話し方になっているのだ。英語のTOEICはもう何年も前から発音が違う各地域の英語も混ぜて聞かせるとのことだが、独検の4級程度でフランス語なまりのドイツ語を聞かせるのは、ちょっとハードルが高いのではないだろうか。

独検対策の勉強

 ドイツ語は、5級、4級レベルでも人称格変化など文法的に覚えなければいけないルールやその例外がたくさんあり大変だが、男性名詞、女性名詞、中性名詞の区別があるのが英語にはなかった難しさだ。特定の語尾の形によりある程度見分けられる単語もあるが、たいていはさしたる論理性、合理性もなく、たぶん歴史的な習慣により決まっているのではないかと思うが、日本人には理解困難だ。とはいえ、4級レベルで出てくる単語くらいは性の区別を理解しておかないと、性により定冠詞、不定冠詞、所有冠詞の形が代わり、それを問う問題に答えられない。そこで無理やり覚えた。連想記憶術の一種のようなものだが、その単語から連想するイメージをすべての単語について書き出してゆくのだ。例えばこんな感じ。

Spiegel 鏡(女性) 鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?

Teppich じゅうたん(男性) 踏みつけられても男は強く生きる

Vorhang カーテン(男性) ぶらさげられても男は強く生きる

Regal 棚、本棚(中性) レガール棚はみんなのもの

Schrank 棚(男性) シュランク棚には拳銃を隠す

Kühlschrank 冷蔵庫(男性) 冷蔵庫にも拳銃を隠す

Butter バター(女性) 乳から作ったバターは女

Ei 卵(中性) どちらになるかわからない中性の卵

Speise 料理(女性) 主婦の料理

Salat サラダ(男性) ちぎるだけのサラダを男が作る

Ampel 信号機(女性) 信号機のように変わる女心

Polizei 警察(女性) 女デカのいる警察

Bank 銀行(女性) 女銀行員がお札を数える銀行

Spaziergang 散歩(男性) 散歩は孤独な男の一人歩き

Wenderung ハイキング(女) 山ガールのハイキング

     ・・・-ungで終わるのは女性という見分け方もあり

Stadtplan 地図(男性) 読める男の地図はStadtplan

Karte 地図(女性) 読めない女の地図はKarte

Kafee コーヒー(男性) 苦み走った男のコーヒー

Tee 茶(男性) 千利休は男だった

Alkohl アルコール(男性) アルコール飲みは男の甲斐性

Bier ビール(中性) 最近は男女とも好きなビール

Wein ワイン(男性) 男が選んだワイン

Straße  通り(女性) 通りで女が客を引く

Ecke 街角(女性) 街角で女が客を引く

Gasse 路地、横道(女性) 路地で女が客を引く

 こうして見ると、伝統的な男女な役割分担や職業など、偏見や思い込みから発する覚え方をしているとも言えるのだが、そういう考え方を排するとこの覚え方は成り立たない。こういう覚え方はいまどき問題だから、人に見られても問題がない覚え方を無理に考えたりすると、その思考過程が思いだせなくて、男性名詞か女性名詞か思い出せなくなってしまう。ぱっと直観的に思い浮かんだ覚え方が忘れないのだ。実際、一度考えただけでほとんどの名詞が区別を覚えることができた。一応お断りしておくが、私は上述のような覚え方を実際に自分の考え方として固定化しているわけではなく、あくまでも覚えるためのイメージで、私は男性だが自分自身料理はよくするし、サラダはちぎるだけで作っているわけでもない。また、冷蔵庫に拳銃を隠すようなことは断じてない。

 覚えにくいのは中性名詞で、中性というのは男女のようにイメージが湧きにくいため、みんなの〇〇としてしまったものが多い。

Haus 家(中性) みんなの家

Zimmer 部屋(中性) みんなの家

Fenster 窓(中性) みんなが窓から顔を出す

単語カード

 一度で覚えられなかった名詞の性はやはりあるし、動詞・助動詞の人称格変化などなかなか覚えられないものは単語カードを久しぶりに使ったが、以前の残りを一束使ったところで、いまどき単語カードはスマホアプリにあるのではないかと思いついた。APPストアですぐに見つかり早速ダウンロード。スマホでもドイツ語を入力できるようにした。ウムラウトのつくもの(ü,ö,ä)とエスツェット(ß)がドイツ語では必要だからだ。ドイツ語キーボードを導入するとウムラウトがキーボードの右端に出るので便利だが、エスツェットだけはsからフリック入力となる。実は標準の英文キーボード(Qwertyキーボード)でも、u、o、aからフリック入力でウムラウトが、sからフリック入力でエスツェットが出ることがあとでわかったが、直接ウムラウトが入力できるドイツ語キーボードの方が素早く入力できてよい。ところで実際単語カードアプリに入力を始めると意外とウムラウトを含む単語が少なく、せっかく導入したドイツ語キーボードが活躍できない気がしたりする。でも、動詞や助動詞の不規則変化ではウムラウト化するものが多く、走る、歩くという意味のlaufenは、以下の変化をする。

         単数    複数

一人称      ich laufe        wir laufen

二人称(親称)  du läufst       ihr lauft

三人称      er läuft          sie laufen

二人称(敬称)  Sir laufen     Sie laufen

 これを覚えるためにこれまでは手書きで何度も書いて覚え、それはそれで覚えられないわけではないのだが、スマホではドイツ語キーボードでポチポチと入力し、あ、ウムラウトが出て来た、とドイツ語キーボードが使える喜びを噛みしめながら入力するので、手書きの早書きでさらさらっと書くよりはじっくり覚えられる気がするという効果があった。

 因みに私がインストールした単語帳アプリは、「自分で作成!単語帳」というフリーソフトで、以下のような画面だ。左から順にカード表面、カード裏面、メモである。

単語カード表の写真  単語カード裏の写真  単語カードメモの写真

 入力中の画面を以下に示す。

単語カード入力画面の写真

(2018/6/25)