中国渡航記

日本帰国引っ越し

日本帰国引っ越し

 中国での仕事は1年契約を2回更新して満3年のところで日本に引き揚げて来た。引っ越しでこのホームページにアップしたくなるようなトラブルが起きないことを期待していたのだがそうは問屋が卸さなかった。

友人に生活用品を譲る

 ちょうど友人が寮から出て新生活を始めるというので、私が中国で買った家電製品や食器類などを譲ることにした。中には日本で買って持って来た象印の炊飯器などもあり、3年しか使ってないので総じて新しく、捨てて帰るのはもったいないと思っていたのでタイミングがよかった。

生活用品譲渡1回目 生活用品譲渡2回目

 引っ越しの準備はあまり早く始めると上海での生活が不便になるので、20日前頃から始め、まずは友人の新生活に必要な最小限の食器類他(上左写真)をタクシーを呼んで持って帰ってもらい、その後、譲るものすべてを梱包。家電品はもちろん、鍋類も買ったときの箱が保存してあったので、新品な感じに(上右写真)。

 引っ越し用の段ボール箱は上海のヤマト運輸から海外引っ越し用にもらったものを流用。あとで、ヤマトの営業の人に一応お断りしたら、そういう使い方は宣伝になるので歓迎とのことだった。

1.6トン車 ほぼ積み込んだ様子

 海外引っ越し荷物搬出の前日に友人に譲るものを搬出。1.6トン積みのバンが来て、こんな感じにゆるく積み込んだ。電子レンジ、オーブントースター、卓上クッキングヒーター、扇風機、飲水機(水サーバー)、水ボトル(18リットル)、椅子、応接テーブル、アイロン、電気掃除機、食器類ほぼ全て、などまとめて持って行ってもらったので、日本に持って帰る分よりも多い感じだった。

 因みにこのバンは運転手の他に、奥さんと小学生くらいの子供が乗っており、手が足りないときは手伝うのかもしれないが、ただ一緒にいるだけのような感じもした。中国では職場に子供連れ、というのが何となくありな雰囲気。

海外引っ越し荷物搬出

引っ越し当日朝の様子 朝食の準備

 前夜は深夜2時過ぎまでかかって数か所に梱包箱の山を築き、がらんとした状態で朝を迎えることができた。

 オーブントースターも前日にあげてしまったので、海外引っ越し当日の朝食は、パンはガスであぶり、作ってあったツナボールをフライパンで温めて食べた。引っ越し当日の朝くらいはコンビニでサンドイッチでも買って来て食べれば、とも考えたが、食材を食べ切るという観点からこうなったのだ。

引っ越し用のバン

 
 引っ越し屋さんは時間どおり9時半に日本人営業1名と中国人作業者2名が来て、ギターを入れる箱と、アイロン台を入れる箱を組み立てたくらいで、あとは各箱の記入欄に記入していた内容物の情報をもとに営業の人がパッキングリストを作り、保険のための金額を私が適当に記入して1時間もかからずあっさり終了。

 

 

積み込み終了




 深センから上海への引っ越しの際も用意した「搬出証明書」を、今回も引っ越し屋さんからは用意するよう予め言われていたのだが、大家さんはそんなものなくても大丈夫よ、私がいるんだし、とのことで、まあそれで済むんならそれでもいいけどねということで搬出証明書なしで出発。

 

 

ハンガーボックス




 引っ越し屋さんが出発してから大家さん兄妹が部屋をチェックし始めたところ、玄関脇の開きの中に大量の洋服がぶら下がっているのを発見。背広やコート類はそのままぶら下げて運べる箱に入れるのでそのままにしておいてください、と見積り兼下見の際に言われていたのを、私も引っ越し屋さんもすっかり忘れていたのだ。
 
 大失敗!早速営業の人のケータイにかけるがつながらず、引っ越し会社のオフィスの番号にかけて引き返してくれるよう頼む。

 幸か不幸か案の定か、搬出証明書がないため団地の門から出られない状態でいたのですぐに戻って来て、箱を組み立て、洋服を入れて再出発。背広を吊るすハンガーはズボンがずり落ちがちなので、引っ越し用ハンガーボックスはズボンがずり落ちない工夫が何かあるかと思ったが、私が開きの中にしまっていたそのままの状態で移し替えただけなので、日本で受け取ったときにどうなっていることか。。

 




 さて、大家さん兄妹が備品の破損などないかチェックを行い、以下の3件が発見された。

ガラス天板欠け




 ダイニングテーブルのガラスの天板が欠けている。これは、1,2か月前に床にガラスの細片が落ちていて、どこから落ちて来たんだろう、と疑問に思っていたものだが、私がなにかをぶつけて割ってしまったのだろうか。

 

 

椅子背もたれ変形




 ダイニングの椅子の背もたれが2か所変形している。これは背もたれが硬くて背中が痛くなるのでクッションをマジックテープでとめていた跡。座面にも座面においたクッションがずれないようにダイソーで買ったすべらーずシートの跡。

 

 

天井のキズ




 天井に凹みと黒ずみ汚れ。これは私が届く場所ではないが、大家さんが言うにはエアコン修理のときに私が大家さんが来る前に部屋に入れてしまった工事屋さんが長尺物をぶつけたので、入れてしまった私の責任とのこと。

 

 

 全部で2,500元(4万円強)とのことで、不動産屋さんが交渉したがどうにもならなかった。私も1,2は私がやったようなので仕方なく、3は入居時に傷がなかった証拠があるのか、とかやりあうのも面倒だったのであとは価格交渉だが、家具の修理はうそだと思ったらこれから家具屋まで一緒に行くかとか言われたらしく払うことにした。
 
 敷金2ヶ月分から、4月分の電気・ガス・水道代と備品の弁償分を差し引いた分を返してもらい、そのやりとりを白紙に手書きで書いてサインして不動産屋さんもサインして双方の証文とする。

 台所や風呂、トイレの洗剤等は掃除に使うだろうということでそのままにし、電気掃除機をあげてしまった後のために、ベランダ掃除用にしていたホウキとチリトリをきれいに洗って部屋用にしていたが、それで掃除をする間もなく捨て終わってないゴミも大家さんが捨ててくれるということで、最後は握手してバイバイ。

 部屋を後にしてから不動産屋さんが、2,500元は髙過ぎますよとつぶやくが、値切れなかった自己弁護か。大家さん兄妹は悪い人たちではないけれど、やっぱり上海人は欲張り、という印象があらためて上塗りされたのであった。

携帯解約~帰国

 不動産屋さんの個人のクルマ(プラグイン・ハイブリッドカー)、中国国産のBYD社製で、外観はトヨタのハリヤーそっくりのもので、上海最後の夜を過ごすホテルまで送ってもらう。1回充電すると80km走れるそうだ。上海ではナンバープレートが競売で下手するとクルマ代より高くなり、1年、2年待ちは当たり前なので、ナンバープレートがタダで待たずに手に入るこの種のエコカーにしたとのこと。

錦江飯店




 まずは、日本から、あるいは深センからの出張時にいつも泊まっていたホテルにチェックイン。

 

 

中国聯通代理店




 昼食を摂るついでに、帰国日の朝一番で携帯電話の解約をするための中国聨通の営業所の場所を確認に行く。しかし、ここは中国聨通の代理店、といった風情で解約などをやってくれるか不安なため、人民広場に会社のオフィスがあった頃に手続きに行ったり料金を払いに行ったりしていた直営の営業所に行くことにする。

 




ウォーキング記録 中国聯通営業所



 帰国日の朝、この辺りは退社時によくウォーキングしたエリアなので、中国聯通の営業所までは30分歩いて行った。9時の開店前だったので、しばらく待って、一番で手続き開始。解約手続きは予め必要書類は聞いておいたので(身分証明書=パスポートだけ)スムーズに進み、ところが最後になって5元のデポジットが残っているが、解約から1ヶ月後にならないと返せないがどうする、と聞かれ、どうもこうも受け取り手段がないし、いまさら5元の受け取りのために銀行口座を知らせるのもなんなので、そのまま返してくれなくてよい、ということにした。

CIROSプラザ 人民広場駅

 上海に引っ越してきた頃にオフィスのあったビルの前を通り、人民広場駅から陝西南路駅まで地下鉄に乗ってホテルに戻る。

交通カード残額 荷物がたくさん

 上海交通カードの残額もあと3.8元と、ほぼ使い切った。帰国用のスーツケースは体重計もあげてしまったので重さは測っていなかったのだが、大きい方が国際線の限度ピッタリの23.0Kg、小さい方が20.6Kg。預け荷物は中国-日本便では多くの航空会社が2個までOK。記念にもらった絵は機内に持ち込み可とわかりほっとする。

上海浦東空港第2ターミナル搭乗口




 上海浦東空港からの帰国フライトはバスゲートからだが定刻でよかった。

 

 

成田空港第1ターミナル




 雨の成田空港に定刻で到着。携帯品・別送品申告書を別送品あり(引っ越し荷物)のため2枚提出。

 

 

 中国渡航記はこれが最終回となります。長い間ご愛読ありがとうございました。

(2017/4/18)

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