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常磐線東京駅直通工事

常磐線東京駅直通工事

やや自分の利用路線に片寄ったタイトルをつけてしまいましたが、正式には東北縦貫線の工事ということになります。

神田駅前の新幹線重層工事現場

現場の掲示(下写真=JR東日本作成)に示されているように、現在東北(宇都宮)、高崎、常磐の3線は上野発着、東海道は東京発着のため、上野-東京間は京浜東北、山の手の2線しかありません。このため、上野-東京間の「混雑緩和」、東北、高崎、常磐の3線から東海道線へ直通運転をすることによる「速達性の向上」、「鉄道ネットワークの強化」が目的と書かれていました。

東北、高崎方面へは湘南新宿ラインが既に開通しているので、個人的には常磐線のみを東海道線に乗り入れてほしいところですが、上野-東京間の混雑解消ということなのでやむを得ません。もっとも全部直通になってしまうと上野始発で座って帰るということができなくなるので、混雑解消以外の点では私にとってはメリットが少ないです。

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私はこのニュースを1,2年前に知ったあと、秋葉原-東京間は、東北新幹線が秋葉原から地上に顔を出して東京に向かうためそのような線路をどこに敷くのだろうと疑問に思っていましたが、何と新幹線の上に3階建て状態で通す工事が進行しているところを京浜東北線の車窓から見るにつけ地上からの工事進行状態を見たいと思うようになり、この度(2012/8/1)東京駅から秋葉原駅まで歩いて観察して来ましたので写真でご紹介します。

スカイツリーの建設工事については色々なメディアで解説がありましたが、この工事も現在走っている電車や新幹線を止めずにあの狭いところで工事を進めると言う点て大変難しい工事ではないかと素人ながら感心しています。

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それでは東京駅八重洲北口を出たところからスタート。
永代通りのガード。東北新幹線、京浜東北線、山の手線の線路沿いに東側(海側)を北に向けて歩く。


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永代通り。


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江戸通り沿いに神田方面へ向かう。


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首都高速都心環状線神田橋JCT近く。


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首都高のガードをくぐる。


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東北新幹線が通過。


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結構すれすれの感じ。


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新常盤橋交差点。


新幹線重層部の工事概要説明です。。新幹線重層部の工事担当は鹿島建設であると同じ場所に掲示されていた資料に記載されていましたので、下記2枚の写真の説明は鹿島建設が作成したものと思われます。

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鹿島建設作成の「縦貫かわら版」です。

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江戸通りを離れ線路沿いの細い道をしばらく歩くと工事現場が見えてくる。


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神田駅南口の手前から始まる飲み屋街の上が工事現場になっている。


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この辺まで来ると東北新幹線の上に東北縦貫線の路盤が築かれているのがよくわかる。

飲み屋街を1階とすると3階建てだ。


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東京駅で2階部分にいた東北縦貫線がこの赤提灯の上あたりで、東北新幹線の上に乗っかるように左斜め下から合流してきて3階になっているのがわかる。


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神田駅前、中央通りのガード。


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大勢の人やクルマが行き交う真上に現場はある。


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神田駅前、中央通りのガードを正面から見る。


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神田駅を過ぎると、3階建て部分の建築工事が部分、部分で行われているのが遠望できる。


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近づいてみるとかなりの迫力。


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水色の門型クレーンが設置されている。


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この辺りから、3階の東北縦貫線線路を2階部分に降ろすように左側の方へずらせていることがわかる。


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靖国通りのガード。


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靖国通りを渡らずに東京方面を振り返って上を見上げる。

ここでは東北新幹線と京浜東北・山の手両線の間に東北縦貫線の路盤が築かれている。


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中華料理店ぎりぎりのところに巨大な構造物をよく作ったものだ。


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東北縦貫線の路盤の下を少し神田方面に戻る。


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秋葉原方面から東京方面に向かって言うと、
秋葉原から神田の間で東北縦貫線の路盤が少しずつ左側へ寄せられ、東北新幹線の上方に上りながら東京へと向かってゆくのがわかる。


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神田東松下町あたりから須田町1丁目方面を望む。
手前に中央線のガードが見える。


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中央線ガードと京浜東北、山の手両線のガードの間から工事現場を見る。

なにか、すごいものが乗っている。
先ほどの説明書きを見ると走行ガーターというものらしい。


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同じ場所から秋葉原方面を見る。
ここでは、京浜東北、山の手両線の高架が見えているだけ。


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線路の西側(山側)を北上し、靖国通りに戻る。
先ほどとはガードの反対側にいる。
東北縦貫線の路盤はこのように各所で少しずつ作られている。


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ガード下から秋葉原方面を見る。


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秋葉原方面の上方を見上げる。


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秋葉原方面へ少し歩く。


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線路東側(海側)脇の歩行者用通路から神田川の海側方面を望む。


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歩行者用通路。
この辺りから東北新幹線は秋葉原駅の地下に潜り込むべく降下を開始する。


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東北新幹線、地下に入る直前。

東北縦貫線としての難しい工事(新幹線重層工事)はこの辺で終わり。

秋葉原-上野間は、東北、高崎、常磐3線の引込み線兼整備場となっているが、ここの線路を縦貫線用に整備する工事が現在進めらていることは京浜東北、山の手両線の車窓からわかる。


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秋葉原駅直前、ガードの向こうは万世橋。


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秋葉原駅中央改札口の出入り口。


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秋葉原駅中央改札口の北側広場。


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ヨドバシカメラ。


因みに私は鉄道マニアというわけではなく、工事完成後のダイヤがどのようになるかは知りませんが、常磐線-東海道線直通運転のイメージとしては常磐線の土浦、水戸、日立方面から東海道線の小田原、熱海方面への直通運転を思い浮かべます。しかし常磐線取手-藤代間での交直切換区間以北は交流区間なので現在の東海道線用の車両は取手までしか乗り入れることができません。

となると、常磐線用の車両のみが東海道線への直通運転をすることになるのか、あるいは東海道線車両は取手止まりとするか、はたまた上野-取手間の快速電車を東海道線に延伸するか、もし取手始発で東海道線直通になるなら、朝取手で始発電車に乗り換えて座って通勤する私にも大きなメリットになるな、などと想像を膨らませています。

でもロングシートの近距離型常磐線快速が中距離の東海道線に乗り入れるのはきっとありませんね。常磐線-東海道直通というからにはやはり取手以北まで到達しないと看板に偽り有りということになりそうなので、東海道線の一部車両を常磐線中距離電車と同様に交直両用車両に入れ替えるというようなことをするのではないかとも考えています。

などと考えてはみるものの、どちらの車両が乗り入れようが同じJR東日本の中の話なので、東海道線と常磐線の縄張り争いのようなものがなければ、利用者には関係ないような気がします。それでも日頃乗りなれた常磐線が東海道線まで行ってくれる方が常磐線沿線住民としては嬉しいかな。交直両用車両なのでそのまま使えるし。

(2012/8/5)

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