ドラゴンボート大会
ドラゴンボート大会は香港の伝統行事、日本のテレビニュースでもやるので私もそういうものがあることは知っていた。
ところが、会社の香港、深セン地区の日本人でチームを作っているので私も参加することになったのだ。
ドラゴンボート大会は6月2日端午節の祝日に香港島南端の赤柱(英名Stanley)というところで開催されるのだが、その前の毎週末5回連続で練習がある。
私は、深セン市に居留許可の申請中なのでパスポートがなく、パスポートの代わりにもらっている「回執」では、中国国内移動はできるものの、国境を越えることはできないので居留許可証がパスポートに貼られて戻ってきたあと、4回目の練習から初参加。
皆は4回目、私は初めてで、怖い鬼コーチから指導を受けるのだという。
各列左右1人ずつ、前から9列で18人が一艘に乗るのが大会のときの人数だがこの日の練習ではもう少し多いようだった。
見よう見まねで漕いでいると、「××さん、まずいですよ。そんな漕ぎ方をしているとコーチにチェックされますよ」などと後ろの人から声がかかる。
そんなこと言われても知るか、というところだが、なるべく前の人と合わせて漕ぐようにする。
ひとしきり皆で漕いだあと、前から順番に1列ずつ漕がされてチェックを受ける。
1セット10漕ぎさせてだめならできるまで。
今日のニューカマーは誰だ?とコーチに言われて、手を挙げる。
スタンバイ、レディの姿勢を教えこまれ、漕ぐときは手漕ぎではなく腰を使って、身体を前後にかかんだり、起こしたりと、身体が固い私は結局3セットやらされた。
公園のボートはオールがボートの縁に輪で固定されていて後ろ向けに両手で漕ぐだけだが、ドラゴンボートは前向きに腰かけて、右側の人だと右手でオールの付け根のところを握り、左手でオールの上部を持って、右手で漕いで、身体を起こしながら左手でオールを水中から引き抜き、身体を前に倒しつつオールを水中に挿す、というように全身で漕ぐのでえらくきつい。
とにかく普段全く使わない筋肉の体力勝負。
指の皮はむけるし腕はあがらないし大変だ!!
終了後のビールだけがすくい。
さて、大会当日、会場の雰囲気は本格的でインターナショナル。
天候にも恵まれ、日中の気温は35℃。
狭いところでは奥行き5mくらいしかない狭い砂浜を人が埋め尽くす。
実は、私は練習時に指のまめが破れて新しい皮が再生するまで2週間近くかかり、それだけならまだしも、以前左右それぞれ9か月くらいずつ患った五十肩のうち、オールを水中から抜くのに使った左肩に違和感があり、試合に出るのはまずいな、と考え大会当日は若い人に任せて応援に回ることにした。
お父さんは浜辺で見ているから子供たちだけで頑張ってきなさい、って感じで。
浜辺から約400m離れたところをスタートし、270mの距離を浜辺に向かって最大12艘が競争する。全部で150漕ぎくらいするということだが、練習で10回全力、20回クイック、30回を80%のパワーで、とかやっただけでも最後はへとへとなのでこれはなかなか大変な競技である。時間にすれば1分と20秒とかそんなものなのだが。
光学12倍ズームのコンパクトデジカメで動画を撮影するが、三脚なしではぶれるし、遠くてどれが自分達のチームかがわからず難しいが、動画から1枚切り出した写真をどうぞ。
この動画を少しずつ動かしながら見ていると、なかなか全員のオールが揃うのは難しいものだと痛感。
香港は国際都市なので、各国企業等のチームも参加しており、ユニフォームや扮装を見るのも楽しみのひとつ。
ボートで疲れたあとは、浜辺でビールが至福のひととき。
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