Contents
上海ガイドをする
シルバーウィークに息子夫婦が遊びに来てくれた。上海市内で行きたいと希望のところはすべて下見をし、準備万端整えたおかげでほぼ予定のスケジュールを完遂することができたが、一方では新たな中国失敗体験も積み重ねたのであった。
スケジュール
この旅行のポイントは、息子希望により黄浦江クルーズと雑技団観劇があること。
黄浦江クルーズはライトアップされた外灘(ワイタン/The Bund=旧列強の租界)、浦東(プードン)の高層ビル街夜景を見るので夜になり、雑技団は上海に3劇場あるがどこも19:30開始なのでいずれも食事時間とぶつかるためどう折り合いをつけるかが腕の見せ所。
夜の食事もガイドブックの最初に載っているような新天地の有名レストラン「夜上海」との指定があったので、これは予約が必要と考え、第1日の18:00からに設定、20:00に食べ終われば黄浦江クルーズ21:30の最終便までには十分間に合うと考えた。
第2日は、蘇州に行きたいという希望だったので、蘇州在住の同僚にクルマで案内を頼むことにし、夕方上海戻り後、早めの17:00から夕食を食べ、その後雑技団に行く計画とした。
詳細スケジュールは以下のとおり。
第1日
11:55 上海浦東空港 T2 着 NH919
定刻についたとして 12:45 T2 到着ゲートで待ち合わせ
13:00 リニア乗車→13:07 龍陽路着→13:20 地下鉄 2 号線→13:35 人民広場 13:45→地下鉄 1号線→13:55 陝西南路→歩き→ 14:00 錦江飯店(チェックイン、着替え)
14:30→タクシー→15:00 筆者宅(お茶)
16:00 発→庶民の商店街を歩いて→16:15 天山路・娄山关路→タクシー→16:40 田子坊 17:40→タクシー→18:00 新天地夜上海餐庁(高級レストラン)20:15(タクシー呼んでもらう)→タクシー→20:30 外灘
→21:00(最終便は 21:30)黄浦江クルーズ(切符買う)21:50→徒歩→22:30 南京東路 22:40→地下鉄10号線→22:50 陝西南路→徒歩→22:55 錦江飯店
第2日
7:30 錦江飯店出発→徒歩→7:35 陝西南路駅→地下鉄 1 号線→7:50 上海火車駅 切符受取
8:32 高速鉄道 G7042 乗車→9:12 蘇州駅着 9:20→会社の同僚のクルマ→蘇州名所各地(拙政園→虎丘→寒山寺→舟遊び(昼食)→
14:30 蘇州駅 切符受取 高速鉄道 G7015 乗車 15:14→15:39 上海火車駅→地下鉄 1 号線→16:00 人民広場駅→地下鉄 2 号線→16:05 南京東路駅→南京路歩行街
→17:00 人民広場駅前の雅科(中級レストラン=未予約)18:45→地下鉄 1 号線 19:00→
→19:15 上海馬劇城駅→19:20 雑技団切符買う(上海馬劇城)19:30 開園 21:00 終了→21:10 上海馬劇城駅→地下鉄 1 号線→21:30 陝西南路→徒歩→21:35 錦江飯店
第3日
筆者アテンドなし。上海博物館、豫園を見た後、自力で上海浦東空港へ。
1日目 田子坊・新天地・外灘・黄浦江クルーズ
空港へ出迎え
上海浦東空港まで地下鉄で迎えに行く。二人の乗ったANA機は定刻より10分早く到着、予定より20分早く出迎えることができた。
リニアモーターカー(磁浮車)のチケットは片道50元(1元は約20円弱)だが当日の到着もしくは出発の航空券を持っていると10元引きとなる。
リニアは乗車時間はわずか7分ほどで、最高速度は10年ほど前に私が乗ったときは440Km/hくらいだったと思うが今回は、300Km/hが最高。ただ時間帯により400Km以上出すこともあるらしい。
終点の龍陽路から地下鉄を乗り継ぎ、黄浦区・茂名南路にある錦江飯店(ホテル)へ。これはホテルオークラガーデン(花園)ホテルの向かい側にある、米レーガン大統領、日本中曽根首相などが宿泊した由緒あるホテルだが、会社の契約ホテルなので安く泊まれるのだ。
我が家へ
さて、最近上海ではスマホのアプリでタクシーを呼ぶのが普通になっているようなのでタクシー需要が高い時間単・場所ではタクシーがほとんど拾えないとのことなのだが、ここはホテルなのでタクシーを呼んでもらい、チェックインしたらすぐに我が家へ向けて出発。多少渋滞したが出たのが早かったので予定の3時に到着。
家族が海外で単身生活している自分の家に来てくれるというのは嬉しいものである。部屋の中の不具合をいろいろ改善したところを見てもらい、これまで買った中で一番高い28元(500円強)のケーキでコーヒーを飲んだ。このケーキは私はずいぶん高く感じていたが、東京でこの値段ならもっと小さいし、とても美味しいと褒めてもらえた。
田子坊へ
間口3mほどの小さな食堂や、雑多な小商店、床屋などが立ち並び、歩道の上でおじさんたちがトランプや何かをしているような庶民の商店街を歩いて大通りへ。
大通りでタクシーを拾おうとするが、、通るタクシーは全て客を乗せていて全然捕まらない。7分ほどであきらめて、こんなこともあろうかと事前に調べておいた地下鉄で田子坊へ向かう。
娄山关路→(2号線で1駅)→中山公園→(3号線で3駅)→宜山路→(9号線で4駅)→打浦橋
地下鉄1駅は約3分なので約24分だが、乗り換えはたいてい階段を上ったり下りたり、エスカレータも上りしかなかったり、上り下りとも階段しかないことも多く、しかも水平移動距離も半端ではなく乗り換えはたいてい10分くらいかかる。私は普段歩き慣れているのと時間が押しているのでついつい早足になってしまうので、歩くのが速過ぎると注文が^^; タクシーでの計画は25分だったが、約45分で田子坊のある打浦橋駅に着く。
事前に下見しておいた駅の上にあるショッピングセンターで用を足し、いよいよ田子坊へ。ここで25分遅れの17:15。夕食の予約は18:00なので時間がない!
でもここは今日の主要な観光ポイントなので、私は後ろになってぶらぶら歩く。田子坊というのは、観光客相手のおしゃれなショップやレストラン、カフェなどが密集し、店の中を通り抜けて別の路地に出られるラビリンスの迷宮ような場所で、買い物好きの女性がはまりこんだら1日出てこられなくなるのではないかと思われる危険な場所だ。そこを30分で見るのだから無理がある!それとなく背中を押しながら17:45頃、何も買わずに外に出る。
新天地へ
田子坊を出るとちょうど客を下ろすタクシーを発見、すぐに前の席の客が降りる前に二人を後席に乗せる。料金を払い終わるとすぐに乗り込み、行き先を「新天地の夜上海餐庁」と告げる。ところが、「なんとか餐庁とか言われてもそんなのはいちいち覚えてないよ」と。上海ガイドブックにはたいてい出ている有名な所なんだけどなと思いつつも、「じゃ、とにかく新天地に行って!」。
スマホで地図を見ると、中共第一次全国代表大会会址があり、このすぐ近くだったと思い出し、それを言うと「中共一大会址のことか」問い返され、「そうそう、興業路・黄陂南路のところ」で明確にわかってもらえ一安心。上海では東西の道路と南北の道路の両方の名前を言うと通じるので、京都で河原町三条とか烏丸御池とか言うのと同じで便利である。
近くまで来て、そこの200mほど北、と言ったのだが、中共一大会址の前で下ろされ、そこでちょうど6時だったので早足で歩いてわずかな遅れで到着。
ここは上海料理とばかり思いこんでいたが、中華ベースの創作料理のようで、西洋風だった。外国人の多い新天地の客層に合わせているのだろうか。見た目も美しく、味もよかったが高価だった。
予約のとおりコース料理を注文。
スープ、デザートの他にもいろいろあったが、後半写真を取り忘れ。
外灘・黄浦江クルーズ
料理が次々に運ばれてきたため、1時間半ほどで食べ終わってしまったので、タクシーを呼んでもらい、外灘の黄浦江クルーズの所に行ってもらう。これはちゃんとチケット売り場の目の前に着けてくれた。
チケット売り場のすぐ左隣に入口があるのでそこから乗るのだと思い、中にトイレはあるかと尋ねるとないと言われ、200mほど右の方にあるトイレに行ってから戻ってきてチケットを買う。ひとり120元だったかな。乗り場は右手のだいぶ先の十六舗で中山東二路481号だと書かれたメモをもらい、ここは対岸へのフェリー(渡し船)乗り場だけだったんだ、とわかり、500mは歩く。
20:50発で、乗り場の建物の中で5分ほど並んですぐに乗船し屋上のデッキへ。
外灘の夜景は黄浦江の堤防上の遊歩道から見れば十分で、なにも遊覧船に乗らなくてもと思っていたが、これは意外によかった。まず船が動くと風が来るので涼しくて気持ちがよい。そして、遊歩道上のように人が多くなく、川面の上に夜景がよく見える。
そして面白かったのは、通常外灘から浦東の高層ビル街方面を見ると一番左側に東方明珠(テレビ塔)右側に世界金融中心ビル(栓抜きのような形の青いビル)や金茂ビル(先端が尖っている)などが見えるが、船は上流に向かって進み河が湾曲しているため、見る位置が変わり、右側に東方明珠、左側に世界金融中心ビルや金茂ビルが見えるようになることだ。これは新しい発見だった。
遊覧船を降りてからも外灘で写真を撮りながら上流(北側)に向かって歩き、南京東路に入る。さらに歩いて南京東路駅で地下鉄2号線に乗り、人民広場駅で1号線に乗り換え陝西南路で降りるよう伝えて、人民広場で別れる。南京東路から10号線で直接陝西南路に行けるが、10号線の陝西南路駅は1号線から離れていてわかりにくいところに出て迷うのでそうしたのだ。
23時を過ぎて無事ホテルに着いたとの電話があり、1日目の任務完了。
2日目 蘇州・南京東路・雑技団
高速鉄道の切符が受け取れない!
7:30にホテルまで迎えに行き、地下鉄1号線で8時頃に上海駅に到着。同僚のZさんにネットで予約してもらったので、切符に引き換えに行く。中国人の場合はICチップ入りの第二代身分証というカードにより自動機で受け取れるのだが、外国人はパスポートを持って係員がいる窓口まで行かないといけない。
これが上海駅の場合は駅入り口から300mほど右方向に歩き、地下道を通って向こう側に出たところにある窓口まで行かないといけないのだ。何度か来ているのでそれは迷わずに行ったが、前に来たときはネット予約チケット受取窓口のような表示が出ていたのに、今回は出ておらず係員に聞いて既に10人近く並んでいる窓口に並ぶ。10分ほどで私の番になったので、ネットでの予約番号と名前、列車番号、乗車区間などを書いたメモと、3人分のパスポートを渡す。
2人分は順調に行ったが、息子の分はネット予約のパスポート番号とパスポート現物の番号が違うので駄目だと言う。冒頭のアルファベットのうち1文字が違っているとのこと。本人がここにいるからいいじゃないか、と言っても駄目。じゃ、どうすればいいんですか、と聞くと新しく買い直せというので、やむを得ず上海-蘇州間の往復とも買い直すことにした。乗車予定だった8:32発G7042号はもう満員なので、次の9:00発G7006に3人とも換えてもらう。帰りはまだ先の時間なので同じ列車で新たに1人分だけ買い直すことができた。
なぜこんなことになったのか?ネットで予約してもらったときに、パスポート番号を間違えるようなZさんではないので、さては私が書いて渡したメモが間違っていたのだろうか。・・・これはあとで調べてみたら案の定私が書き間違えていたTT;
中国の列車は、飛行機と同じように、列車毎に乗車ゲートが決まっており、広大な待ち合い場所がある。G7006 9:00発、南京行きを待つ。
高速鉄道の切符をなくした!
取り直した高速鉄道は28分遅れの発車だが、元の電車が日本で言えばこだま型だったのがひかり型に替わったので途中停車駅がなくなり到着時間は15分遅れにまで挽回。車中でも写真を撮ったりおしゃべりしたりで楽しく過ごしたが蘇州到着前に切符を確認すると、ない!ポケットも財布もバックの中もどこにもない。もう降り口まで来てきるので席には戻れない。
改札口で予約確認のために携帯に送られているショートメッセージを見せればなんとかなるかと考えたが、あっちの事務室へ行けと言われる。そこではパスポート提示を求められ、端末に番号を打ち込むが、ない、と言う。そんなはずはないのに。じゃ、どうすればいいんですか、と聞くともう一度この区間の切符代を払えとのこと。
待ち合わせの時間も過ぎており、2倍払えとか言われたわけではないので39.5元くらいもう一度払えばいいやと財布を出して払おうとすると、壁の規則を指差し、切符は大事に保管しなければならない、わかるか、とお説教をされたものの無罪放免された。
待ち合わせ場所を間違える!
事務所に連れていかれて取り調べを受けたおかげでいつもの方向に出たつもりだったのに何か様子が違う。同僚のYさんからすぐに電話がかかってきて、いまどこにいますか、と聞かれ、周りを見渡すと、あまり特徴のあるものはないが北広場と書かれているのを見つけた。本来は南口待ち合わせだったのを焦って間違えたらしい。
そこで待っててください、クルマをそちらに回しますから、ということで結局同僚に会えたのは当初予定より30分遅れ。まったく3連続失敗だが、いちいちそんなことを気にしていては中国では生きていけないのだ。中国式落とし穴は至るところにあり、常時気をつけていないとちょっとした気のゆるみや不注意ではまってしまうのだ。(今回のは全て私の不注意が原因だが。)
拙政園
さて、Yさんのクルマで拙政園に連れて行ってもらう。週末のためクルマがすぐに停められないので、3人だけ下ろしてもらって入場券90元を買って中に入る。
ここは、明代の1,509年に作られた中国でも傑出した庭園とのことで世界遺産である。失脚した高官が賄賂で作ったそうだが、失脚してもまだ隠し財産がたくさんあったのだろうか。
とても大勢の人が入場しており、またとても広い庭園で、本日の予定をこなすためには全部丁寧に見ていては時間が足りなくなるので、メインの順路をたどって半分ほど来たところで、あとは大体同じだから手早く廻ろうよ、と言ったら、そんなやっつけ仕事みたいに言わないで!と息子にたしなめられてしまった。
舟遊び
旧市街を一周する運河もあるのだが、昼間はライトアップされておらずあまり綺麗ではない、と言われたことと、一周する時間もないということで、平江河の一部往復30分で1人30元。
表通りは人でいっぱいだが、店の裏側はこの川に面しており、行き交う舟も少なく、とても静かでいい雰囲気である。
昼食
昼食も当初のYさん計画では金鶏湖湖畔の景色のよいレストランで摂る予定だったが移動時間がないため、舟が折り返して元の舟着き場に戻る途中、スマホで調べたレストランのすぐ近くの橋のたもとで下ろしてもらった。さすが蘇州出身のYさん、こういうところは機転が利く。
私を含めて日本人が注文すると、日本人が食べやすい同じようなものを注文してしまうので、Yさんに任せ日本人には珍しい地元の料理を注文してもらった。
上海蟹が食べられるとは思っていなかったのだが、もうそういう季節だったのだ。オスの方が大きいが、メスの方が卵があっておいしいとのこと。美味しいメスは息子夫婦で提供したが、卵がとてもクリーミーで美味しいと喜んでいた。
寒山寺
寒山寺は梁点監年間(西暦500年台初頭)にに建立され、張継と言う人が楓橋夜泊という詩を読んだことから天下に名が知らしめられ、日本人の私でも名前だけは聞いたことがあるし、高校生のころ漢文の授業でその詩を勉強したことがあるような名刹である。
境内には、ここを訪れた多くの人が書いた楓橋夜泊の詩や、白髪重来一夢中で始まる詩の書などが展示されている。高校生の頃はこんなものを勉強して何になる?と全く興味がなかったが、これらは七言絶句の漢詩であるということがいまさらではあるがわかった。
漢文授業は歴史的な経緯から昔の中国から入って来た言葉を日本語で読み下す必要があったためと思うが、返り点、二重返り点などがあり、私はその規則性もよくわからないお馬鹿な状態であったが、今は中国語として上から読んで行けばよいので楽である。
いまでも漢文の授業があるのか知らないが、いずれにせよ選択科目になっているなら漢文を教えるより中国語を教えてその一環で漢詩に触れた方がよほど有意義なのではないか。字面を見るだけでおよその意味はわかるので、それを漢文日本語訳の定型則に従って日本語で読み下す意義が現代の日本人にあまりあるとは思えず、中国語を教えて、上から順に読んでそのまま理解する方がよほど勉強する方も楽ではないか。(漢文授業落ちこぼれのたわ言としてお聞き逃しを。)
いま、中国では頭の上に草の芽のようなものを頭のてっぺんにつけるのが流行り始めている。草の芽の他にも花や、キノコなどさまざまだ。息子夫婦にもつけたらどうかと勧め、最初はいやがっていたが、少し興味が湧いたのか5元(100円弱)で2個だったので、ひとり1個ずつつけることにした。
これをつけていたお蔭で中国人から何か聞かれたそうだが、全くわからず笑ってやり過ごしたそうだ。恐らくそれは何だ、どこで売ってるのか、などと聞かれたものと想像するが、こんなものでも現地の人との交流のチャンスを与えてくれたと思えば買った価値はあったというものだ。
寒山寺も見終わり、Yさんのクルマで蘇州駅に送ってもらう。買って1年のホンダ車だが日本では見たことがないタイプでJADEという車種だ。3列シートで中に乗ると日本の3ナンバー車より内部の横幅が広いように感じた。
(2015/9/28 訂正:私は見たことがなかったのだが、2015年2月から日本ではハイブリッドで発売、その後1500ccターボが追加されたとのこと。もともと中国で最初に生産・発売された車種。内部の横幅が広く感じたのは、うまく作られているということだろう。因みに3ナンバーの横幅制限はないらしい。)
なお、当初計画は有名な虎丘(ピサの斜塔のような傾いた塔がある)が含まれていたが、歩いて山の上まで登るのに40分かかるということでこの計画は予めカットされていた。やはり、蘇州観光は丸一日ないと厳しい。
15:14発の高速鉄道和諧号CRH型で上海への帰路につく。鉄道ファンならずとも列車は先頭で写真を撮りたいものだが、ホームの端まで行く時間もないのでちょうど運転席がある車両同士の連結部があったのでカメラに収める。これは形から言って、日本から技術導入したタイプだろう。
息子の分だけ切符を買い直したため、座席が別車両になってしまったので私のと交換した。車内での検札は通常実施されるが、パスポートを見せろとまでは言われないので大丈夫である。
南京東路
15:40頃に上海駅につき、地下鉄1号線で人民広場へ、ここで2号線に乗り換え1駅先の南京東路へ。ここからは南京路歩行街(歩行者天国)となっており、おみやげの菓子を買ったりしながら人民広場方面に歩く。
歩きたくない人は、遊園地の子供電車のようなのが走っている(レールはない)のでそれに1人8元で乗ることもできる。
夕食
夕食後に雑技団見物(19:30開園)が控えているため少し早いが17時過ぎにレストランに行く。ここは、大光明電影院(映画館)の屋上にあり、これまで数度行ったが、晴れていれば屋上ガーデンで夜景を見ながら手頃な価格でおいしく食べられるよいところである。
デザートにアイスクリームがないか尋ねたらカボチャスープアイスがあるというので注文した。冷製カボチャスープに四角いバニラアイスが入ったものでなかなか美味であった。
雑技団
雑技団は、一種の曲芸を行うグループである。上海には雑技団の公演を行う劇場が私が調べたところでは主要ななもので3か所ある。
上海商城劇院、上海馬劇城、宛平劇院の3つだが、いずれも常時やっているわけではなく、不定期に上演している。各地を巡業している雑技団が不定期にやってくるようでサーカスと同じだ。
今回息子夫婦の来る時期にどこでやっているかネットで調べたところ、上海市中心部の南京西路にある上海商城劇院は上演していないことがわかったので、他の2つについて実際どこにあるか場所を予め調べに行った。
上海馬劇場は、市内中心部の人民広場から地下鉄1号線で北へ5つ目、駅を出て目の前のところ。宛平劇院は市内南西方向で地下鉄4号線の上海体育場と東安路との中間くらいでいずれの駅からも歩いて15分くらいかかった。
劇場の立派さ、「時空の旅」という魅力的な公演のネーミング、宿泊ホテルまで1号線1本で帰れることから今回は上海馬劇城に決定。なお、3劇場とも上演時間は19:30~21:00である。下見の際に日曜日の上演の際は前売り券を買わなくても、直接窓口に来たら買えるかを尋ねたら、買えそうな雰囲気だったが、必ず買えるとは言い切れないとのことだった。
19:20に劇場前に到着、劇場の前の広い歩道?と、大通りの端に二重に大型バスが何台も停車しており、まずい、席がないかも、と思って早足で窓口へ。席は、120元、220元、320元、420元、600元の5種類あり、残っているのは120元と220元のみ。220元のチケットを買い、劇場に入ると円形の舞台の周囲360度のうち220度くらいが客席になっており、舞台に向かって一番左端の3席で前から5,6番目くらいの場所だった。一番端だが舞台が円形のため特に見にくいということもなく220元の席で十分だった。
自転車乗りの曲芸から始まり、大坪回し、皿まわし、空中演技等々、最後はオートバイで球形の枠の中を何台も走り回るので終わったが、私は2日間のハードなスケジュールと夕食のビール、上海老酒(紹興酒のような黄酒の一種で上海産のもの)のせいで、後半は眠気を催し、爆睡はしなかったものの眠気に抗い必死で目を開けようとしてくたくたに疲れてしまった。終わったのは21時をだいぶ回った頃だった。
なお、上海馬劇城は、その名前から馬や動物が出てくるいわゆるサーカスに近いと聞かされていたのだが、今回の公演では動物は出て来なかった。
帰りは、1号線の人民広場で別れ、私は2号線に乗り換え、ちょうど駅を降りた頃に二人はホテルに無事到着したとの連絡があり、2日目もなんとか任務完了。
3日目 上海博物館・豫園地・帰国
私はアテンドしなかったので詳細不明だが、上海博物館は大きて新しく、かつ無料でとてもよかったとのことなので、今度行ってみようと思う。
豫園にはそこから30分ほど歩いて行き、カップルに写真撮影を頼まれたあと英語で話しかけられお茶詐欺の気配が出たところでバイバイしたそうだ。
お昼は点心類を食べ、10号線で陝西南路駅に戻り、私が伝えようと思って忘れていたため案の定少し迷ってホテルに帰り、預けた荷物を受け取って、1号線、2号線、リニア(帰りは430Km/h出したとのこと)と行きの逆パターンで空港まで行き、無事帰国したとのこと。
旅の仕方
今回は、基本的に地下鉄+徒歩移動で毎日2万歩くらい歩いた。普段は1万歩前後なので約2倍。おかげでたくさん飲食した割りには体重の増加なし。むしろ2人帰国後に気が緩み、お土産に頂いた数々の日本食品を喜んで食べたせいで増加してしまった。
横道にそれたが、当地ではマイカーがないため自力移動が基本。蘇州は仕事では行くものの観光に行ったことはないため土地勘なく、蘇州在住の同僚に案内をお願いしたが、上海は引っ越してきて3か月でも街を歩いたら赤マジックで道を塗りつぶす、地下鉄は乗ったら緑のマーカーを塗るということをし、上海全体を塗りつぶすのを目標にしているのでかなり土地勘ができて来ていた。
その自分の生活スタイルをそのまま息子夫婦に実践させるような旅で、結構きついところもあったようだが、だからこそ得られたものはあったのではないだろうか。
人民広場駅の1号線と2号線のプラットホームは結構離れているが、この3日間に何度行き来したことか。特にガイドの私と一緒でない時間にこそ色々感じることがあったのでないかと思う。地下鉄の路線数の多さには感心したが、降りる前に乗ってくるのにはとても驚いたとのことだった。
なお、息子は高校生くらいのころに一度北京に連れて来た後、昨年一度上海出張があり、また奥さんは初めての中国旅行とのことだったが、中国は自分達だけで来るのは無理だ、と感想を述べていた。もちろん現地で日本語ガイドが付く旅なら可能だが、今回私の各種失敗を見たり、あるいは現地の人に話しかけられたり、レストランでもほとんど英語が通じないということで特に奥さんは英語能力がネイティブ並みなだけに中国語の壁を感じたようであった。息子は第二外国語で中国を選択したお蔭でちょっとは役に立つ場面があったようだった。
反省としてはレストランの予約時間、雑技団の開演時間など守らなければならない時間制限があるため、計画どおりスケジュールをこなすことに追われ買物時間や現地でゆっくり過ごす時間が取れなかったことだ。2泊3日で蘇州へも行くという非常にタイトなスケジュールなのでやむを得なかったが、今度妻が来るときには、時間に縛られないゆるい旅にしようと思う。
(2015/9/27)
a:467 t:1 y:1