中国渡航記

在外選挙をする

在外選挙をする

 深センに居た頃に在外選挙人登録を済ませていたので、上海の日本国総領事館に行って参議院選挙の在外選挙に行った。現住所は変わっても在外選挙人証は有効とのことだ。

 昨夜来の雨も上がり、土曜の涼しい午前中に歩いて総領事館に向かう。30分弱で到着、日の丸の上がっている領事館の写真を撮ろうとしたら、警官に手を挙げて阻止された。以前、物々しい警戒態勢の共産党深セン市委員会の前では流石に写真を撮る勇気がなかったが、自国の領事館でもだめなのであった。しっかり警備していただいているので文句をいう筋合いではないが。

在上海日本国総領事館

 投票後、写真は領事館の方に許可をいただき、領事館員立会いのもとに、セキュリティ上の理由からあまり周辺が写らないよう表札をアップでのみ撮らせていただいた。

在外選挙の手順

 パスポートを見せて館内に入場、投票所になっている部屋に入る。パスポートと在外選挙人証を見せて確認を受ける。

 次に投票用紙(比例代表と選挙区)と、これを入れる内袋、外封筒の説明を受ける。投票用紙の書き方は日本に居るときと同じだが、投票用紙を比例代表は白色の内袋に、選挙区は黄色の内袋に入れ、さらにそれぞれを外封筒に入れて封止、日本で最後に住所があったところの選挙管理委員会の名前と、自分の名前、在外選挙人証番号をそれぞれ書いて封止するというところが在外選挙で異なるところである。

 私の直前に来た人と2人で一緒に説明を受けたあと、これらを受け取る。全部で6点ある。

 投票用紙に書き込むところは、国内同様、左右に目隠しのあるブースである。ここに、各党の候補者名、各選挙区の立候補者名が書かれたファイル(何十ページもあるクリアファイル)が置かれているので、ここに投票用紙、内袋、外封筒、選挙人証、パスポートを置くと結構手狭になる。

 投票先は決めてきたが、せっかくなのでこのクリアファイルをめくって確認する。

失敗をする

 まずは比例区を記入。内袋に入れ封をする。この段階でなぜか、比例区用のセットだけを先ずもらったのと勘違いしていて、内袋の色を確認せずに入れていた。あれっ、と気が付き確認すると案の定選挙区用の黄色の内袋に。

 このまま続行して無効票になると困るので、係りの人に申告、新しい投票用紙を黄色の内袋をもらう。間違って書いたものの処分がどうなるのか心配でシュレッダー処分とかされるのですか?と尋ねたが、こちらで処分しますということなので、自分のやるべきことに戻る。

投票箱はなし

 選挙区も書き終わったところで、先ほどの係りの人が来て、間違って封止したものは、開封して消しゴムで消すか、鉛筆で黒く塗りつぶすかしてくださいと言うので、鉛筆で念入りに塗りつぶして手渡した。余計な手間かけてごめんなさい。

 書き終わって外封筒にまで封入したものを投票箱に入れるのかと思ったら、投票箱はなく、最後の係りの人に手渡し、外封筒の記載内容に漏れや間違いがないかチェックを受け終了。

失敗の原因と対策

 私の不注意が原因だが、人間には不注意がつきものである。不注意な人がいても間違えが起きないような手順になっているのがほんとはよい。

 日本の投票所では、まず比例区の投票用紙をもらい、記入、投票後、次に選挙区の投票用紙をもらい、記入、投票するようになっていたと思う。それで、在外投票でもまず比例区の投票用紙、内袋と外封筒だけをもらったものと勘違いし、色を確かめずに使ってしまった。

 ここでも同様の手順にすると不注意の間違いが防止できるが、限られた人数の領事館職員で行っており、かつ証明書発行事務などと違い中国人職員は入れずに全員日本人職員で対応しているようだったので、これ以上手をかけることはできない、というところだろう。

 初めてで間違えたけれど、二度目があったら今度は間違えないようにしよう。

(2016/7/2)

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