妻ようやく来る
昨年夏に妻来るも中国入国不可、をレポートしたが今回中国の旧正月(春節)前にようやく入国を果たすことができた。前回入国不可の原因であった緑の表紙の公用旅券を任務終了を持って返納し、元の赤い表紙の一般旅券で来たため当然ではあるのだが。
入国審査でドキドキ
キャセイパシフィック航空CX521便は香港20:35着が定刻だが、多少遅れて21:09に着陸。
香港-中国間のイミグレ(口岸)は通常は自宅にもっとも近い福田口岸を利用するがこれは6:30-22:30しか開いておらず、この時間では厳しい。羅湖口岸は6:30-24:00、さらに皇岗口岸は24時間オープンである。
空港からは22:00空港発のバスに乗れれば深セン地下鉄の最終電車に間に合うかもしれないとじりじりしながら待っていると21:50、ようやく到着ゲートから妻が姿を現した。バス乗り場まで早足で行き、A43バスで香港MTR(地下鉄)の上水駅まで行く。30.9HKD(約470円)。夜で道路も車内も空いており約50分で到着。上水から福田口岸に接続する落馬洲行の電車はもう終わっているので羅湖行の電車に乗る。約5分で到着し、香港側イミグレを5分ほどで通過、深セン川を渡り、中国側イミグレ(羅湖口岸)へ。
ここが前回通過できずに香港に追い返された問題の場所。外国人用のゲートは数人しか並んでいないが、ひとりひとりに結構時間がかかっている。いよいよ妻の番。係官はパスポートと端末画面を交互に見比べている。うーーーん、遅い。前回のがすっかりトラウマになっており、手に汗を握る。ようやくクリア。妻がゲートの向こうへ抜けてゆく。私も続いてクリア。
税関は大荷物は全数X線検査で混んでおり、11時半頃にようやく外へ。
深セン地下鉄はもう終電出たあとなのでタクシー乗り場へ。前年4月に赴任してきたときもそうだったが、ここはイミグレを出てからタクシー乗り場までが遠い。ふつうは出たら目の前がタクシー乗り場だろうと思うが、5分は歩く。
このタクシーが何重にも折り返す長蛇の列。タクシーも次々に来ている状態ではない。白タクの客引きが次々に寄ってくる。白タクに乗って人気のいないこところに連れていかれて法外な金額をむしり取られるという話は聞くので、最初は無視していたが、これは1時間待っても乗れなさそうだし、だいたい私の家くらいの距離なら100元くらいで話がまとまっているので、白タクに100元(約1,900円)で乗ることにした。
タクシー乗り場の外側で待っているオデッセイに乗車。行先と料金を運転手にも再度念を押し、発車。別に普通の人だったが、自転車がいるとそれが公安のものでもクラクションを鳴らしてどかせる。白タクなんだからもう少し目立たないように走ったら、とも思うのだが。知らない道を走ったが、もう料金は決めてあるし、方角はあっているようなのでアパートの名前や道路名などを伝えているうちに無事到着。深夜12時頃にようやく我が家に入ることができたのであった。
鄧小平看板~東門買物天国
この後は、深セン滞在中の様子を紹介する。特にめぼしい観光地があるわけではないので、ほとんど私の日常生活圏を地下鉄と歩きで体験してもらった。
毎日地下鉄一駅分を歩く途中にある鄧小平の絵。毎日見ていると段々親しみが湧いてくるから不思議。最近の人に比べればこの人の頃は日本にとってはよかったな、などと思ってしまう。
千と千尋に出て来そうな怪しい建物がある東門(ドンメン)買い物天国。
地下鉄老街(ラオジエ)駅で降りて買物をしたあと、駅に戻るのがむずかしい。駅の出入り口は一般のショッピングビルの中にあるためわかりにくい。
ようやく地下鉄のマークをみつけて、ビルに入ると地下の迷路のような売場を隈なく?引きずり回されて、地下鉄の改札口にたどり着くまでには何か買物をしてしまうと言う完全に術中にはまった状態となる。妻のセーターを定価の16%!で購入。
海上世界でカラオケ
深センのイミグレのひとつである蛇口口岸(フェリーターミナル)の手前にある海上世界。異国情緒が楽しめるという触れ込みで世界各国の食事が楽しめる。一応看板は中華のレストランでステーキを食べたあと、妻がカラオケをやりたいと言い出したので3階にあった量販式KTVへ。日本の歌があることを確認し、1時間58元の小部屋へ。小部屋でも日本のカラオケBOXより豪華である。
中国でカラオケに行くときはふつう中国人の同僚か小姐が歌いたい曲を入力してくれるので自分で入力したことはなかったのだが、ここではこういう大画面のタッチパネルで選曲する。中国の歌の場合は曲名からも歌手名からも選べるしピンイン入力(日本のローマ字入力ようなもの)でも手書き入力でもできるのでスムーズだが、日本や外国の曲の場合は、アルファベットの頭文字でしか選べず、しかもたとえばSと入れてもSで始まらないものも混じっていたりでわけがわからない。かつ曲数が非常に少なく最近の歌か、中国でも歌われている歌しかなく演歌はゼロ状態だった。日本人がよく行くようなところではそんなことはないのだが。
職場の同僚を招いてすき焼きパーティー
やはり異文化交流は食べ物から。
日本食も世界のいろんなところで食べられていると思いきや、意外に皆すき焼きを食べるのは初めてであった。
ちらし寿司の作り方を妻に聞いたり、和風オードブルの写真を撮ったり、もちろんすき焼きの写真も撮り、興味津々。
すき焼きの水を足すために用意してあった計量カップが珍しがられて色々質問された。
すき焼きの写真は忙しくて取り忘れた。皆のカメラやスマホの中には入っているのだが。
一週間余りの妻の滞在中、やはりこれが一番のビッグイベントだった。
夫婦だけで買物したり食事をするのも楽しいが、私の香港人や中国人の同僚とすき焼き鍋を囲んで直接交流するのは妻にとってもエキサイティングな体験だったと思う。
春節直前の大セール
妻は滞在中に深セン市内そこここにあるショッピングモールに行ってみたがどこも日本と同等以上の価格で10年前に中国に来た時のようなお買い得感がなく、スーパーで珍しい食品を興味津々で見て必要な食品を買う他、東門での買物以外は何も買っていなかった。そこで、深セン会展中心(Convenion & Exbition Center)で行われていた2015迎春年貨博覧会に行った。中国旧正月(春節)を目前にしたセールである。ファッション、全国各地の食品、茶、酒などが販売されている。
この寝乱れたマネキンの姿、何とも言えない。
ここでは日本へのお土産や、衣類や、景徳鎮のお椀やら色々買うことができた。
このときに見た茶器、ガラスのように透明になっているのが気に入って買いたいと思ったのだが決断できずにそのときは買わず、妻帰国後にやはりほしくなってセールの最終日前日に行って探したが、見つからない。確かお椀を買った店から中ほどに入った辺りにあったと思い、すべての通路をくまなく歩いてもみつからず、やはり中国はほしいと思ったときに買わなければ駄目なのだ、とあきらめかけたが、もっと奥まで探したら一番奥からひとつ手前の通路にあった。260元のところを交渉して200元(約3,800円)でゲット。
マッサージ
私はマッサージはあまり好きではないのだが、妻が行きたいと言う。これは夜の写真でにぎにぎしいが実際には昼間に行った。
入口のメニューを見ると中式98元とある。案内の人が出てきたので、腰痛があるが、というとそれなら中医理療138元がよい、と勧められるのでそれにすることにして中に入る。更衣室、シャワーは男女別なので、妻とは別別にならざるを得ず、妻は全く中国語を話せないため、英語で何か言っても無視して中国語でまくしたてられるという毎度のパターンだが、無事に出てきて個室へ。
かなり待ってようやく開始。妻が選んだ中式はふつうのマッサージで横から見ていても気持ちよさそうなのだが、私の選んだ中医理療は、「穴位」と書かれていたとおり、ツボの指圧のことであった。指圧は初めてのことで、これは悶絶するほど痛い。腰の痛い部分を中心に背骨ひとつひとつの周りのツボを順に攻めてゆく。あまり痛いので少し軽くやってくれといっても、これは軽くやったのでは効果がないのでどうしようもない、と言われて脂汗だらだらで1時間弱を我慢。
火罐をやるかというので、これは以前に肩こりがひどいときに北京でやってもらい、やってるときだけ気持ちがよいが、すぐに元に戻り、しかもやけどの跡が一週間残るので、最初は断ったが、指圧の激痛にもう30分耐えるぐらいなら火罐の方がまし、ということでこれを選択。おかげでこんなになった。たまたま前日に見た宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」にで出てくる巨大な虫の斑点にそっくりなので、妻と虫だ虫だと言い合った。
因みに火罐は、直径8cm程度のほぼ球形の厚手の瓶をバーナーで熱して肌につける。すぐに中の空気の冷えて体積が減るので身体に吸着する。その熱と吸着で何らかの効果があるということ。
食べたもの
近所の住宅街にある甘味処にて
上海料理 「豫園」にて
四川料理 麻辣香鍋
近所の住宅街にある香港式火鍋
自宅にて
(2015/2/16)
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