家事宅配サービス
家事宅配サービスを試してみた。先日大家さんが来て換気扇フィルター交換をしてくれたときにガス台のまわりのタイルの壁に油汚れがついているのを見て、「汚れたら掃除してね。そうじゃないとあなたが出て行ったあとで私が掃除しなくちゃいけなくて大変でしょ。自分でやるのがいやだったら、1時間30元(500円相当)くらいでアイさん(家事や子供の面倒などを見てくれるおばさんのこと)頼めるから休みのときにでもやってもらえば」とか言うので、話題にもなると思ってやってみたのだ。
どこに頼むか。まずは大家さんが言ってたこの小区(日本でいう団地?のようなもので、高層アパートが何棟も建っていて、周囲が塀で囲まれていてカードキーなどで入るようになっている)の中にもアイさんを派遣してくれるところがあるというので、管理事務所に聞きに行くが、設備の修理はするがそういうのはやってないとのこと。
そこで玄関ドアに挟まっていたチラシ広告のところに頼むことに(下記写真)。
- 統一トレーニング;248時間の理論と実践訓練
- 資格証持参;健康証明書、プロフェッショナル技能証書
- 標準サービス;268項目全方位標準化サービス
というキャッチフレーズが気に入ったからだ。だいたい中国では修理などで家に来る人は、道具は持って来ないしこれでもプロかという人が多いので、キャッチフレーズだけでもここまで書いてあれが一応しっかりした会社ではないかと心が惹かれたのだ。
まずはチラシに印刷してあるQRコードをスマホでスキャンして30元の高温手当(あまりに暑いので割引券をくれるということ)をゲットし、電話する。するとスマホのアプリをダウンロードしてそこから申し込むように言われる。
アプリのメニューから家事→セットメニューを選ぶと以下のような画面が。
これでいくと一番上の速潔購、クイック2時間コースかな。でも内訳は、保潔、収納、アイロンかけ、窓掃除の4種類から2時間でできることを選ぶとなっている。保潔(画面上は潔は簡体字でサンズイに吉)はどこまでやってくれるのか?単品メニューでは台所消毒という、台所全体で200元のがあるのだが、これでないとガス台周辺の油汚れは取ってくれないのか?
考えてもわからないので電話すると、内部の汚れは取らないが表面の汚れは取ってくれるということだったのでアプリから申し込む。
まず、時間は午前中はふさがっていて、15:30~17:30しか空いてなかったのでこれを選択。
住所、名前、電話番号などを記入し、割引券あり欄と来る前に電話必要欄にチェックを入れ、備考欄に台所のガス台廻りの油汚れ落としをメインに、時間が余ったらアイロンかけもお願いしますと書いて購入ボタンを押す。
料金は、もともと90元のセットメニューに30元の割引券があったので60元(1,000円弱相当)。上海はものの物価は総じて日本より高いが、こういう人件費は安い。(日本に比べて安いと言う意味で、上海の人件費は中国一高い。)自分で油汚れ落とし用の洗剤を買ったら、下手をすると日本からの輸入品で60元以上するかもしれないし、自分の労力と仕上がりも考えるとこれは正解だ。
14:30に電話あり、家に居るか、居るなら今からでもいいかと言うので来てもらうことにする。この電話、おっさんの声だったのでがっかりする。チラシの写真は若い女性だし、ネットの書き込みも若い女性だけどしっかりやってくれて満足、とあり、かつ妻は家事の宅配サービスなんていうけどホントは怪しいサービスなんじゃないの?と疑っていたので、若くなくても、そもそもアイさんなんだから女性が来るものと思い込んでいたのだ。
ほどなくしてやってきたのは若い男性。どちらかと言えばイケメンの部類で声も電話のときとは違い若々しく、礼儀正しく教育が行き届いた雰囲気。作業道具で満杯のキャリーバッグを引き、バケツを手にしている。
ここでついつい仕事のくせで「資格証を持っていると広告に書いてあったのですが見せてもらえますか?」と尋ねると、持っているが大きいしたくさんあるので家に置いてあるとのことだった。どうも免状のような大きなものらしいのと、業務項目毎にあるのかなと想像し、それ以上首からぶらさげるか胸につけるカード型のものがあるのでは、とまでは追及しなかった。ちょっと残念。
作業しているところは許可を得て写真を撮らせてもらった。牛家帮(ニウジャーバン)という会社なのでwww.niuhome.comとユニフォームの背中に書いてある。
このようにピカピカにきれいになった。
あとまだ25分あったのでシャツ3枚とパジャマ上下をアイロン掛けてもらった。男の人なのでアイロン掛けは不慣れかなと若干心配だったが丁寧にやってくれ仕上がりは問題なし。アイロン掛けに関してはもう少し手早くできるとよかったかなというところだ。
初めての家事宅配サービス利用だったが基本的に満足、大掃除の時などまた使ってもよいかなと思った。日本では気軽に利用できるこのようなサービスは受けたことがなかったが、中国ではもともとアイさんに家事をやってもらう習慣があるところに、スマホサービスと組み合わせ、トレーニング、標準化により作業品質を向上をはかることで、新業態としても急速に伸びているようである。
(2016/8/7)
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