配車サービス
上海ではタクシーをスマートホンで呼ぶのが一般的になっているため、路上で流しのタクシーを捕まえるのが難しくなって来ている。タクシーをスマホで呼ぶサービスは中国では「滴滴打車」(ディーディーダーチャー)と呼ばれているが、正式サービス名はふつうのタクシーを呼ぶのが「滴滴出行」、専用車を呼ぶのが「滴滴専車」などとタイプがある。専用車というのはタクシーではなく、個人が自分のクルマを使って営業しているものでどのような条件でできるのはよく知らない。上海ではいくつかの条件の他、何年以内の新しいクルマという条件もあるようで専車のクルマは新しくてきれいなようだ。
このほど会社で「滴滴企業版」というのを契約した。これは、仕事でタクシーに乗る必要があるときにタクシーの代わりに使うもので、特徴は代金が直接会社に請求されるため、利用した社員が代金を払って、後で交通費として会社に請求する、という手間が省けるのだ。
先日、朝7時の飛行機に乗って出張するとき、まだ空港行きの地下鉄が動いておらず、試しに一度使ってみた。
すぐ利用するボタン(上の写真で馬上用車と書かれている青いボタン)をタッチすると、いま周辺にどれくらいこのサービスを行えるクルマがいるかが地図上に表示される。
これは近くに何台クルマがいるのか一目でわかり、かつ少しずつ蠢いていてなかなか感激ものなのだ。
自分の居るところは地図上の真ん中辺りに緑色の丸印で表示されており、詳細な地名を表示されている地番から選択し、行き先を入力すると、ナンバープレート番号、運転手名などがすぐに通知され、しばらくすると運転手さんからスマホで電話がかかってくる。上図の例では今いる金虹橋商場というショッピングセンター名が表示されている。
空港に行くときに来たクルマはマツダ6だったかの新車で運転手さんと話をしたが、特に他に仕事をしている様子はなく、恐らく資産がそれなりにありデイトレードなどで暮らしている人のようだった。
料金の支払いを自分でしなくてよいのは便利だが、それ以前に出発点と行先の関係で代金は自動的に決定されるので遠回りして過大な料金を請求されることがなく、変なところを走っていないか緊張して身構えずにリラックスして乗っていられることが一番だと感じる。
こういうサービスも日本だと、もし事故のときに誰がどういう責任を負うのかでなかなか実現できないのではないかと思う。中国はその辺どうなっているのかよくわからないが利便性がよいことだけは確かである。
(2016/11/21)
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