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北海道スキー4

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北海道スキー4

 4回目の北海道スキーは、コロナ直前の2019年末~2019年始と同じ、富良野スキー場。新富良野プリンスオテル泊。前回は中国人観光客やオーストラリアからのスキー客が大勢いたが、今回はほとんど日本人。外国人の人は日本で仕事をされている方だろうか。富良野は2回目なので、スキー場やホテルの話題はパスして、帰りが大変だったこを述べる。

 元旦の朝7時20分過ぎの富良野スキー場は、これまで4回の北海道スキーを通じて初の晴天。滑らずに帰るのはもったいないが、今日はホテルから無料送迎バスが出る富良野神社へ初詣に行く計画だ。

 雪国の引き締まった空気のなか、気持ちのよい初詣を終え、11時半に新千歳空港行きのバスに乗る。2時間20分の標準所要時間の約半分のところで休憩を取る。道の駅占冠(しむかっぷ)だ。ここまでは好天だった。

 ところが、高速道路の最終区間は悪天候で閉鎖、空港の近くでは雪になっていた。空港に着くと、私たちが乗る16時過ぎの便はまだ表示されていないが、その前の便が軒並みキャンセルになっている。とにかく遅い昼食をすませ、出発表示ディスプレイを見るとキャンセルになっている。

 国内線初のキャンセル体験なので、まずはJALのカウンターに行くが長蛇の列。この列に並ぶと何をしてもらえるのかがわからず、並ぶ意味が判断できない。たまにアナウンスがあり、それを聞くと、振替便はお客様ご自身で御手配ください、新千歳からの出発便は1月6日まで満席です、払い戻しはWEBからできます、ということだった。

 何時間も並んで、1月7日まで札幌で足止めでは話にならないし、悪天候でのキャンセルはホテル代も出ないという。飛行機以外の手段を考えなければならないが、欠航の証明書をもらわないと払い戻せないというようなことがあると困るので、妻を列に残して、前の方に行くと幸い係員の女性がいたので、尋ねると(何もなくて)WEBで払い戻しできますということだったので、妻と共に列を離脱し、JR乗り場を目指した。方針が決まると力が湧いてき、私が中国で働いていて、当時JICAシニアボランティアだった妻がパラオから中国に遊びに来たときに、香港から中国・深センへのイミグレで入国できず、何とかビザを発行してもらおうと3日間奮闘した記憶がよみがえった。

 脱線したが、JR乗り場に着くと、乗換案内アプリでJRで帰る方法を検索した。最初、空路利用ルートしか出て来ず、検索方法の設定変更(空路使用せずなと)の方法がわからなかったのだが、画面右下のメニューから検索設定ができることを発見し、そのあとは早かった。

新千歳空港 → 東京

1/ 1(土) 15:54 – ( 5:25)

13時間31分 乗換3回 27,630円

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[ 1/ 1]

15:54発 新千歳空港 [当駅始発]

 快速エアポート159号(札幌行)

  乗車:3分

  運賃:仙台まで11,790円 指定席:南千歳まで530円

15:57着 南千歳

 ▼歩き1分 ホーム9分

16:07発 南千歳

 北斗18号(函館行)

  乗車:3時間

  指定席:新函館北斗まで1,470円

19:07着 新函館北斗

 ▼歩き8分 ホーム26分

19:41発 新函館北斗 11番線発[当駅始発]

 はやぶさ96号(E5/H5系)(仙台行)

  乗車:3時間20分

  指定席:仙台まで9,240円

23:01着 仙台 13番線着

 ▼歩き8分 待ち36分

23:45発 仙台駅西口 エデン前22番のりば発

 ニュースター号[E運賃](東京駅行)

  乗車:5時間30分

  運賃:東京駅まで4,600円 E運賃

[ 1/ 2]

5:15着 東京駅 八重洲通りのりば着

( 5:15)発 東京駅

 徒歩

  10分

( 5:25)着 東京

 

ジョルダン乗換案内

https://tiny.jorudan.co.jp/1W12zcM

 

 仙台から東京まで深夜バスに乗るのはきついし、夜11時に仙台について、ホテル泊も時間が遅すぎるので、函館泊とし、翌朝の新幹線始発で東京に向かうことにする。JR北海道の改札前では、仙台行きの新幹線に連絡する最終の特急北斗18号に連絡する快速エアポート号が間もなく来るというアナウンスが流れたので、とにかくJR東日本のSuicaで改札を通る。

 ほぼ定刻で来た快速エアポートで一駅、南千歳駅で乗り換えのため階段を上がる。特急券か指定券を買っているのではないかと思われる人も大勢いたが、時間がないので隣のホームへの階段を降り、自由席(5,6号車?)のところに並ぶ。ホーム上に待合室があるため、並ぶスペースが狭く、待合室の周囲にとぐろを巻くように列ができ、ようやく最後尾につく。南千歳駅の線路が完全に雪に覆われている。

 北斗18号は20分くらい遅れてホームに入って来た。乗車口は5号車と6号車でひとつしかなく、6号車の乗車口から乗って、左右に分かれる形となり、とても大勢の乗客が乗り切れる状態ではない。早々に見切りをつけ、後ろの方に重いスーツケースを転がしながら走る。後ろから2両目くらいの乗車口で、すみません、詰めてください、乗せてください、と叫びながら何とか乗ることができた。指定席車両だったが、とにかく奥に進み、幸い空席があったので、誰か来たら代わる、車掌さんが来たら指定席料金を払うつもりで座った。2つの大型スーツケースのうちのひとつを膝と前の座席の間に押し込んだので非常に窮屈だった。

 車内は立錐の余地もないくらい。先ずは函館行きに乗れたので、次は今夜の宿を確保しなければならない。新函館北斗駅のホテルはさっき見たときは多分一軒しかないと思われる東急インがまだ空いていたのだが、何通りか帰りのパターンを調べているうちに埋まってしまい、空き室がたくさんある函館のホテルを予約した。

 南千歳駅をだいぶ遅れて出発する。洞爺湖サミットが華々しく開催された、その最寄り駅であろう洞爺駅も、フライトがキャンセルで仕方なくJRに乗らざるを得なかったこのような夜に途中停車するととてもうら寂しい気がする。

 長万部駅。

 だいぶ遅れて夜8時頃に函館駅に到着。翌日の切符を買うために出口へ急ぐ。ICカード乗車券の人などは有人窓口に並び、新千歳空港駅からここまでの精算を行う。乗車券と特急券で合計8,050円/人。処置依頼票?とかいうものを渡され、それには精算済みのチェックがされており、SuicaをJR東日本の窓口で処置してもらってください、とのことだった。Suicaには新千歳空港駅での入場記録がついているが、JR北海道・函館駅の精算窓口の端末では入場記録を消せないということなのだろうと理解。在来線特急と新幹線の乗り継ぎなので乗り継ぎ割引がないのか尋ねたが、ないそうだった。日が変わるから駄目なのか、理由を追求している時間はなかった。

 みどりの窓口は数十人が既に並んでおり、窓口は2つ開いているが遅々として進まない。10分ほど経っても全く進まない。それで妻を列に残して、私は自動券売機に並ぶ。こういうときに東京までの切符が券売機で買えるのかよくわからない、ということで敬遠されているのかわからないが2台の券売機の前には各3人ほどしか並んでいない。東京行きの新幹線はやぶさは全車指定席で、すでに満席のため立席特急券を買う必要があり、立席特急券は1車両あたり何人と決められているということを妻が窓口での会話を聞き取って携帯で教えてくれる。こちらは改札近くにいた係員に立席特急券は券売機で買えるのか聞いたが、精算所まで聞きに行ってくれたものの多分買えると思いますという答えだったので、とにかくやってみるしかないということで10分ほどで私の番になった。

 新幹線の切符を券売機で買ったことはなかったが、最初の画面が、指定席と自由席のどっちを買うかを選択する。立席なので自由席を選び、発駅、降車駅を指定すると、この経路では自由席は選べません、最初に戻ってやり直してください、とか出る。最初に指定席を選ぶと、その後のどこかで立席特急券を選べるようになっており、はやぶさ10号1号車指定の立席特急券が選択できた。1号車と指定されているので指定席ということなのかもしれない。その後乗車券を新函館北斗~東京都区内か、函館~新函館北斗~東京都区内のどちらにするかの選択画面が出てきて後者を選ぶと無事、クレジットカードで購入することができた。妻に腕でまるを作って合図を送り、食事に向かう。函館でうまいものを食べる、のが函館経由のモチベーションだったのだが、このとき既に9時15分前で、駅ビルのレストラン街へのエスカレータはもう止まっている。9時で閉店なのだ。外に出て、灯りのついている方に向かうと函館横丁という赤ちょうちんのかかった建物があったので中に入るが、一つだけ開いている店は地元の常連客がカウンターに一升瓶を置いて飲んでいる小さな店だけだったので、あきらめてコンビニに入った。わずかに残った弁当からかろうじて2点選び、ビールを2缶とり、温かいチキンを2本とり、翌朝の朝食用サンドイッチとおにぎりと飲み物を2点ずつとり、会計後、弁当を電子レンジでセルフで温めた(コロナのせいか温めてくれない)。ホテルまでは歩いても5分ほどの距離と思うが雪道を重いスーツケースを引いて歩くのは大変なのでタクシー乗り場で10分ほど待ち、ようやくホテルにたどり着いた。ベッドの上に明日の切符を並べて確認する。

 1月2日の朝は5時起きで、朝食後、歩いて駅に向かう。凍てついた早朝の交差点は、札幌までつながる国道5号線の起点だった。写真を見て気が付いた。北海道の一桁国道はこれだけらしい。

 6:10発のローカル、新函館北斗行きに乗車する。

 5番線に停車しているのが乗る列車だが、これは調べたところ電車だ。左側の発車して行く特急北斗1号は気動車。函館駅は、ヨーロッパの大都市のターミナル駅によくある櫛の歯状にホームが配置されたタイプだ。北海道の南の端の終着駅で、ここまでで線路は行き止まりなのである。

 新函館北斗駅で乗り換え。幸い1号車だったので、先頭車両の写真を撮ることができた。

 E5系はやぶさ側面のロゴマークは、ハヤブサをモチーフとしているそうだ。因みにE5系はJR東日本の車両で側面のストライプがピンク色だ。H5系というのもあり、JR北海道の車両で側面のストライプはライラックやルピナス、ラベンダーなどをイメージした紫色で、ロゴマークは北海道の雄大さと北海道に飛来するシロハヤブサをモチーフとしているそうだ。

 進行方向に朝焼けが見えるのは、新函館北斗駅のホームは東南東の方向を向いているからだ。

 はやぶさ10号は定刻の6:42に新函館北斗駅を出発。

 立席特急券は、(盛岡までは)空いている席があれば座っていてよいということで、最初は座っていた。盛岡までは各駅停車なので、少しずつ指定席券を持った方が乗り込んできて、2回席を移動し、八戸駅でついに座る席がなくなり、ほんとの立席になった。4時間20分ほどの行程のうち、1時間半ほどを座っていられたのでまずまずである。

 途中、盛岡で秋田新幹線こまちの接続待ちで少し遅れたが、回復運転をした結果、東京駅へは1分遅れの11:05に到着した。

 新千歳空港でキャンセル、1月6日まで満席と聞いたときには、いつ東京に戻れるのか茫然としたが、翌日の午前中に戻って来れ、午後からの予定を、東京駅からの直行で実行できたので上出来だった。

どれだけ足が出たか?

新千歳空港→函館(乗車券+在来線特急券) 8,050円/人

函館→東京都区内(乗車券)        12,430円/人

新函館北斗→東京(新幹線立席特急券)   10,800円/人

函館ホテル代               5,040円/人

JALからの復路便払い戻し        -26,960円/人

差し引き赤字               9,360円/人

ということで、1万円弱で済んだので、許容範囲であろう。

 天候不良なのでJALのせいではないが、空港での案内はよくあることなのだからもっとわかりやすくやってほしい。カウンターの長蛇の列で並んでいる人が、このカウンターで何をやってもらうえるのか、次にどうすればよいのかを電光掲示板なり、アナウンスなり、印刷物なりでわかりやすく周知してほしいものだ。配られた印刷物にしたがって、WEBにアクセスしても「ぐるっと回ってにゃんこの目」という感じで、結局どうしたらいいのかよくわからなかった。特に個人で航空券を予約したのではなく、旅行会社のパッケージツアー(今回のはJALスキーツアー)の人の扱いが、旅行会社に連絡してください、という感じで不明瞭だった。

 私の改善案として、以下のようなことを書いたプラカードをもった係員が巡回するか、電光掲示板に表示するか、印刷物を配ることを提案したい。

例)JAL便欠航の御案内

1. 本日の当空港出発便はすべて欠航になりました。

2. 本日欠航のために乗れなかったお客様をお乗せするための便を増発することはありません。空席をWEBサイトでお客様ご自身で見つけてご予約されるか、このカウンターにてご予約ください。振り替え扱いですので新たな料金は発生しません。

3. 1月6日までのすべての出発便は満席のため、空席がある便は1月7日出発便以降になります。

4. 航空機以外の手段で出発されるお客様には、WEBサイトまたはこのカウンターで払い戻しをいたします。WEBサイトでの払い戻しには、予約番号が必要です。欠航証明書などは必要ありませんので、このカウンターに並ぶ必要はありません。直ちにこの列を離れて、別の交通手段をご検討ください。なお、JR線への乗り換えは×××です。

5. 空席もしくは他の交通手段での出発を待つために、宿泊が必要になった場合の費用や、別の交通手段での運賃が欠航便の払い戻し分を上回った場合の費用はお客様自身でご負担ください。(天候不良は航空会社の責任ではないため。)

 

 余談だが、私の中国生活における経験では、中国の国内線航空便は、日常茶飯事で遅れていた。エアフローコントロールとか言って、ある空域を軍事訓練で使うので2時間、3時間遅れるのはあたりまえで、上海虹橋空港などは風はなくても雨に弱く最大10時間遅れも経験した。その反面、意外と欠航にあったことは少なく、とにかく天候が回復するまで10時間でも待たせて、運んでしまおうということだったのではないかと感じる。乗る飛行機がどこにいるのか、まだ前の空港を飛び立っていないとかを、アプリで調べたりしたものである。日本の場合は、空港が深夜には離発着できないなど制約が大きいので、深夜にさばくこともむずかしいのかもしれないが、そうであれば、上述のようにわかりやすい周知を行ってほしいものだ。

以上

(2022/1/9)